九州大学大学院医学研究院の中島欽一教授、辻村啓太特任助教らの研究グループは、同志社大学の高森茂雄教授、国立精神神経医療センターの伊藤雅之室長、立命館大学の深尾陽一郎准教授らとの共同研究により、自閉症やてんかん、失調性歩行、特有の常同運動(手もみ動作)を主徴とする進行性の神経発達障害レット症候群の原因遺伝子であり、様々な精神疾患との関連が指摘されているMeCP2遺伝子が、細胞内の遺伝子発現制御において重要な役割を持つマイクロRNA(miRNA)の生成過程を促進することを世界に先駆けて発見しました。研究グループは、MeCP2標的miRNAとしてmiR-199aを同定することに成功し、このmiR-199aが種々の精神疾患に深く関わるmTORシグナルを正に制御すること、遺伝学的にmiR-199aの発現を減少させたマウスではMeCP2欠損マウスに類似した表現型を示すことを明らかにしました。本研究成果は、正常な脳の発達および機能には、MeCP2によるmiR-199aを介したmTORシグナルの制御が重要であることを示しており、幅広い精神疾患・発達障害の発症原因の解明や新たな治療薬開発につながることが期待されます。

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