DNAからなる遺伝子は,RNAポリメラーゼII1)(以下Pol IIと呼ぶ)という酵素によってRNAに情報が写し取られます(転写)。RNAはさらに加工・修飾を受けることによって,タンパク質の設計図が完成されます。このRNAの成熟化過程で,核内低分子RNA2)(snRNA)と呼ばれるRNAが必須の役割を果たします。今回,メディエーターと呼ばれる31種類のタンパク質から構成される転写調節複合体の構成因子MED26が,転写伸長因子3)複合体LECを介して,Pol IIによるsnRNA遺伝子の転写のオン・オフを制御することを発見しました。これまでの研究から,MED26は様々ながんや白血病などの腫瘍性疾患の原因となっていることが予想されており,今回の発見はがん発生の仕組みの解明につながることも期待されます。

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