ミドリゾウリムシは、ゾウリムシと近縁の原生動物で、その細胞内にクロレラを共生することが知られています。ミドリゾウリムシはクロレラに二酸化炭素や窒素分を与え、クロレラは光合成を行い、光合成で得られた酸素や糖をミドリゾウリムシに与え、互いにメリットをもたらす「相利共生」の関係にあります。ミドリゾウリムシとクロレラは、真核細胞同士の細胞内共生(二次共生)の成立機構の解明に有用な研究材料として有望視されていますが、遺伝子に関する情報がほとんどありませんでした。今回、島根大学の児玉有紀准教授、山口大学の鈴木治夫准教授、藤島政博教授らは、基礎生物学研究所の重信秀治特任准教授と共同で、ミドリゾウリムシの大規模な遺伝子カタログを構築するとともに、クロレラとの共生の有無によって、ミドリゾウリムシの遺伝子発現がどのように変化するかを初めて明らかにしました。今回の研究成果を基盤に、ミドリゾウリムシが、共生研究のモデル系としてさらに活躍することが期待されます。本成果は、3月10日に科学雑誌「BMC Genomics」に掲載され、アクセス数が多い注目論文としてHighly accessed articleの認定を受けました。

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