内閣府は2011年2月3日、次世代プログラム運営会議を開催し、最先端・研究開発支援プログラムの採択案を決定した。近日中に開催される総合科学技術会議本会議で、正式に決定する予定だ(関連記事1関連記事2関連記事3)。

 最先端・次世代研究開発支援プログラムは、若手や女性研究者約300人に、4年間で最大2億円の研究支援を行うという内容の施策。09年度第1次補正予算による500億円を原資としている。当初は2010年中に採択者が決定される予定だったが、大幅に遅れていた。

 運営会議後の記者会見で科学技術政策担当の阿久津幸彦内閣府政務官は、「何人を選んだかは現時点では言えないが、全都道府県から採択されている。女性研究者は約4分の1を占めている」と述べた。

 同プログラムの採択の過程では、決定が大幅に遅れただけでなく、「国民に説明する必要がある」として、1月末になって一部応募者に研究内容を分かりやすく記述した追加書類の提出を求めるという異例の措置が取られた。これに対して、複数の学会が批判の声明を出す事態となっていた。

 記者会見では、決定が遅れた理由や追加書類の必要性について質問が集中した。阿久津政務官は、「研究者に負担をかけ、時間がかかってしまったのは申し訳なかったが、国民に見える形で決定するためには必要な措置だった。なんとか年度内に研究活動をスタートできるように事務方を急がせている」と発言した。

 会見後、内閣府のある担当者は、決定に時間がかかったのは研究者の側にも問題があったとの見解を示した。「人件費や旅費の金額などに問題がある場合があり、多くの申請書の積算をチェックし直さなければならなかった。また、研究概要の書き方がひどい申請書が少なくなく、前任の和田政務官らがこれでは決定できないと判断した。欧米の研究者と比較して日本の研究者は、自分の研究を他人に理解してもらう能力が低いように感じる。これまでは競争的資金の申請書ではそれでも通用したが、今後は考え直さなければならないだろう」と話した。(河野修己)


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