新年明けましておめでとうございます。

 新興国での人口増加や経済発展が進む中で、地球規模での資源問題がクローズアップされています。昨年は、レアメタルなどの希少資源の確保が話題となりましたが、原油、砂糖、穀物、天然ゴムなどの国際商品の価格が高騰し、資源高が再び意識されはじめています。資源価格は、需給動向(一次産品であれば世界各地の異常気象の影響による生産減なども影響しています)に加え、投機資金の流入など様々な要因の影響を受けますが、今後の新興国での需要拡大を考えれば、将来的にも、資源高のリスクを念頭に置く必要があります。
 
 いうまでもなく、日本は資源の多くを海外に依存しています。資源高は、製品のコスト高に直結し、企業収益を圧迫することとなります。幸いにして、このところの円高は、資源高に伴う価格上昇を幾分緩和していますが、資源高、円安が重なれば、大きな負担を強いられるのは必至です。また、先進国が景気低迷で足踏みする中で、新興国が世界経済の牽引車として存在感を増しています。新興国との資源争奪を意識すべき時期を迎えています。
  
 このように資源確保において、日本は待ったなしの状況にありますが、「ピンチはチャンス」の発想で、「創資源」型の産業構造にパラダイムシフト(資源の消費型から資源の創生型の産業への転換)するのはどうでしょうか。例えば、バイオマス資源は、太陽エネルギー、生物、人の協働により生み出される資源であり、創生型資源の代表格です。

 国内に目を向ければ、日本農業も大きな可能性を持っています。国内の農業技術、農業生産インフラ、そして豊富な水資源をフル活用することで、バイオマス資源の一定量を国内で確保することも期待できます。また、世界に目を向ければ、有効に利用されていない土地を抱える開発途上国は多く、ボトルネックは、開発資金、技術、人材、インフラです。

 日本の資金、技術、人材を投入することで、安価で安定的なバイオマス資源の生産の拠点を全世界に広げることも可能です。資源を通じ、日本と途上国の間でのwin-winの関係構築が期待できます。バイオマス資源は、食料生産と競合するのではないかと危惧する声も聞かれますが、バイオマス資源と食料を併産するような開発形態を推進し(例えば、食料危機時にはバイオマス資源から食料・飼料生産に転換すれば、食料安全保障にも貢献可能です)、食料とバイオマス資源の共生した関係を構築することで、食と資源分野においてもwin-winの関係を構築できます。

 海外でのバイオマス資源開発には、天候リスク、カントリーリスクなど様々な事業リスクがつきものです。投資協定や貿易協定の締結など資源外交の展開、技術開発、技術移転の強化、投資促進、ODAの活用による技術協力、輸送インフラ、灌漑施設などの農業インフラの整備など、英知を結集することで、バイオマス資源開発こそ、日本企業にとってビジネスチャンスの宝庫です。

 資源問題を考えると夢は広がります。バイオマス資源分野での飛躍の年となることを期待します。

 本年もどうぞよろしくお願い致します。