新年明けましておめでとうございます。

 昨年、2010年の年の瀬も押し迫った12月17日に、国としてのバイオマス施策の基本的な方針を定める「バイオマス活用推進基本計画」が閣議決定されました。

 2002年から8年間にわたって推進されてきた「バイオマス・ニッポン総合戦略」は、全国で286地区でバイオマスタウン構想が策定(2010年11月末現在)され、また、戦略の策定を契機としてバイオマスについての国民的理解の醸成が進むなど、一定の成果を上げてきました。

 しかしながら各地域の実際の取組を見ると、バイオマスタウン構想を策定したにもかかわらず、取組が全く進捗していない地域が多く存在するなどの課題もありました。これは、総合戦略に基づく取組が地域の主体性を重視するものであったために、国はバイオマスタウン構想の策定数を把握するにとどまり、各地域のフォローアップ等が不十分だったことなどによるものと考えています。

 新しいバイオマス活用推進基本計画は、このような反省を踏まえつつ策定されたものです。新たな基本計画では、これまでのバイオマスタウン構想に相当するものとして、市町村が策定する「バイオマス活用推進基本計画」があります。この市町村計画については、取組効果の客観的な検証を行うとともに、様々な課題を解決するために必要な技術情報の提供を行うことなどによって、実効性あるバイオマスの活用を促進していきます。

 また、新たな基本計画では、従来のバイオマス・ニッポン総合戦略には無かった視点として、2020年にバイオマスを活用した約5&s_comma;000億円規模の新産業を創出することを目標としています。バイオマスをエネルギー源や製品として活用する環境調和型産業を育成し、革新的な技術や製品の開発、先駆的なビジネスモデルの創出等を推進することは、経済成長及び雇用の創出と、CO2削減を両立させる「環境・エネルギー大国」の実現に大きく貢献するものだと考えています。

 農林水産省では、1次産業としての農林水産業と、これに関連する2次・3次産業を融合させる「農山漁村の6次産業化」(1次×2次×3次=6次です。)を進めており、農山漁村に豊富に存在するバイオマスは、6次産業化の中心的な取組の一つとなるものと考えています。6次産業化はその名のとおり、1次産業(農林水産業、農林水産省)だけでは推進することは出来ません。様々な事業者の方々や関係省庁との連携を密接に図ってまいります。

 エネルギーや化学製品等に関係する産業界や大学等の皆さまにとっては、まだまだ農林水産省はなじみのない省庁だとは思いますが、バイオマスを活用した産業の創出、農山漁村の活性化に向けて、様々な機会を捉えてご意見、ご提案をいただければ幸いです。本年もどうぞよろしくお願いします。


+BTJJ+