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今週の木曜日、17時より 下記の要領で、東京大学農学生命科学 セミナー を開催致します。
事前参加などは不要でございますので、お気軽にご参加ください。

東京大学 獣医解剖セミナー

日 時: 2010年7月1日(木)17:00 - 18:00

場 所: 東京大学 農学部3号館 2階 217号教室
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_07_03_j.html

演 者: 城所 比奈子 博士
(所属:Department of Neurobiology and Anatomy&s_comma; University of Utah)

演 題:心臓初期形成における左右非対称形態の形成機構

要旨:我々脊椎動物の身体は、外観は左右対称であるが、内部構造
は一変して左右非対称な構造を取る。これら内臓器官の位置および
形態の左右性は臓器が適切に機能する上で重要であり、発生過程に
おいて胚の左側特異的に発現するNodal、Pitx2 遺伝子
の働きによって制御され、形作られることが近年明らかにされてい
る。しかしながら、左右の位置情報が左右非対称形態へと具現化さ
れる機構については現在まで殆ど理解されていない。我々は心臓初
期形成をモデルに、左側遺伝子の下流で制御される非対称形態形成
機構を細胞レベルにおいて理解することを目指した。
心臓原基は左右に分かれた一対の側板中胚葉から生じ、左右原基が
胚の腹側正中にて融合することで一本のチューブ構造を形成する。
心臓チューブは初め殆ど左右対称であるが、やがて伸長しながら決
まって右側へ捻じれ、正面から見てC字型のループ構造を形成
する。Cループ形成過程もやはりNodal、Pitx2遺
伝子の制御下にあることが報告されているが、同過程における心臓
原基の形態変化に関する知見は乏しく、これまで“ルーピング方向
の決定において重要な役割を果たす”以外、これら左側遺伝子の具
体的な役割は不明であった。そこで我々は第一に、左側遺伝子の下
流において創出される形態的左右性を明らかにするため、タイムラ
プスイメージングを用いて同過程における心臓の形態変化を詳細に
解析した。心臓原基を前方、後方の2つの領域に分けて解析を
行い、同過程がそれぞれの領域における異なる非対称形態形成の複
合として成り立っていることを明らかにした(Kidokoro et al.&s_comma;
2008)。本セミナーでは我々の解析から明らかになった2つの
非対称形態変化:前方領域の自律的捻転運動、および後方領域にお
けるサイズ非対称性の創出機構についてお話する。一見異なるこれ
らの非対称形態形成が共通の左側遺伝子によっていかに制御されう
るのか議論したい。

連絡先: 金井克晃  東京大学 獣医解剖学 (03-5841-5384)




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