バイオ産業を代表するグローバルイベントである2010 BIO International Conventionが2010年5月2日、米シカゴで開幕した。5月6日までの4日間にわたり開催される。09年5月中旬に米アトランタで開催された前回の2009 BIOは、世界的な景気後退に加えて新型インフルエンザの発生が影響して、来場者数はその前年よりも3割減少した(関連記事)が、新興国を中心に世界経済は回復基調にあり、2010 BIOはそうした情勢を反映したものとなりそうだ。

 今回のBIOで何よりも目に付くのは「グローバル」というキーワードだ。大手製薬やベンチャーなど企業側が新興国を市場としてはっきり意識する一方で、BRICSだけでなく、東南アジアや中南米、中近東の国々がバイオ産業の誘致に積極的に乗り出してきている。例えば、セッションの中に「グローバル医薬品開発とマーケティング」という枠が新たに設けられ、9つのセミナーが予定されている。バイオ産業の誘致に積極的な国々の取り組みの中から、幾つかの事例を後ほどリポートしたい。

 セッションの中に新たに設けられた枠としては、このほか「生物学的製剤のデリバリーと製造」「ワクチンの革新」などがある。一方で、新しく枠が設けられたわけではないが、今回のBIOでとりわけ目立つのが「バイオマーカー」に関するセッション。10以上のセミナーが用意され、その幾つかでは米食品医薬品局(FDA)も参画し、バイオマーカーを利用した医薬品開発の課題とその有用性などを議論する。

 シカゴでBIOが開催されるのは06年以来4年ぶり。中西部の穀倉地帯を背景に持つ大都市での開催とあって、バイオ燃料をはじめとする環境関連のセミナーや、農業・食料関係のセミナーも数多く用意されている。4日間にわたるイベント会場の熱気を、現地からタイムリーにお届けする。(橋本宗明)