***** seminarMLから情報転載 *****

興味のある方はぜひご参加ください。

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大阪大学大学院生命機能研究科
第5回GCOE学生主催先端研究交流会 
「Computational and Systems Biology Seminar」

http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/gcoe/jp/results/wakate/coecomputational-and-systems-biology-seminarh2231/

◆日時 2010年3月1日(月) 14:00~18:00
◆会場 吹田キャンパス ナノバイオロジー棟 3階セミナー室

◆概要
第5回目となる今回の研究交流会は、「Computational and System Biology」
をテーマに開催します。
オオヒメグモを新しいモデル生物として、胚発生に関する研究をしている小田先生と数理
モデルを用いて発生現象の研究をしている藤本先生をお招きして、「発生現象」やそのア
プローチの方法について、議論していきたいと考えております。
皆様の参加をお待ちしております。

◆プログラム
3月1日(月)
14:00-15:30
オオヒメグモを用いた実験発生学
小田広樹先生(JT生命誌研究館 主任研究員)

15:30-17:00
発生現象の数理モデルの作り方
藤本仰一先生(大阪大学アプレンティスプログラム理学研究科生物科学専攻)

17:20-18:00
総合討論

18:00-  
交流会(懇親会)

☆各講演は30分程度のディスカッションの時間を設けています
☆総合討論終了後は交流会(懇親会)を開催します

【要旨】-----------

「オオヒメグモを用いた実験発生学」小田広樹先生

ライフサイクルが短い、胚発生が速く進むなどの性質はモデル生物の利点としてよく挙げ
られ、研究者が遺伝学に基づいて研究を効率的に展開するには有用な性質である。しか
し、生物の厳しい生存競争のなかでは、個体発生が速く進むように発生プログラムを大き
く変化させた生物が利益を得た可能性があり、そのような生物から得られる知識にはバイ
アスがかかっているかもしれない。実際に、ショウジョウバエでは多核性胞胚という極め
て特殊な環境で母性転写因子の濃度勾配を築くことによって迅速なパターン形成が実現し
ている。しかしながら、このような仕組みはショウジョウバエに近縁の昆虫以外では見つ
からない。逆に、胚発生がゆっくりと進む生物ではどんな仕組みが働いているのだろうか

私たちは、10年前から節足動物門鋏角類のオオヒメグモを新しいモデル生物として開拓
してきた。オオヒメグモの胚発生はゆっくりと進行し、その発生プログラムは同じ節足動
物のショウジョウバエとは大きく異なっていることが分かってきた。本講演ではその違い
の意味を考えてみたい。
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「発生現象の数理モデルの作り方」藤本仰一先生

数理モデルには、現実の知見をできるだけ詳細に導入したモデルもあれば、現象をある程
度簡略化したモデルもある。“詳細”なモデルでは、導入した性質が現象を再現しうるか

定できる一方で、多数のパラメータ全てを現象から推定することが困難であり、どの性質
が基本的であるかも見極めにくい。現象の一部に注目して他を思い切って簡略化したモデ
ルの意義や、簡略化の方向性を参加者の皆さんと議論したく、2 つの例を話題提供する。
1 つ目の例では、遺伝子発現の時空間パタンの特性と転写因子のネットワーク構造の対応
関係に注目する。現実の時空間パタンの定量的性質やネットワークの詳細な情報にこだわ
らず、現象から少し距離を置く。かわりに、計算機を用いて多くのネットワークのパタン
形成能を探索して、一般的な対応関係を理論的に見つけた。この理論に基づき、節足動物
の初期発生過程(体節形成)の進化や、変異体の表現型からネットワーク構造の推定法を
議論する。
2 つ目の例では、現象との定量的な対応づけに注目する。
多数のパラメータを実験的に定量するのは困難なので、注目するパラメータや変数を思い
切って減らす代わりに、モデルに定量性を与えた。このモデルと実験を合わせた結果とし
て、細胞性粘菌が集合して集団性を生み出す際に、個体のどんな性質が基本的であるかが
予測出来た。

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問い合わせ先:
GCOE学生・若手合宿実行委員 飯島玲生
(iijima-leo@fbs.osaka-u.ac.jp)




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