謹んで新春のお慶びを申し上げます。

 昨年は、政治、社会、経済、多くの問題を抱えての新しい年の幕開けとなりました。「食と健康」の分野でも、「食の安全性」の不安が、「健康食品」や「サプリメント」、さらには「特定保健用食品」(トクホ)まで及び、大きな社会問題となってきました。今まで、右肩上がりで市場を拡大してきた「トクホ」は、ここへきて、市場規模も頭打ちとなり、今年は大きな変革が求められることでしょう。

 1984年に日本でスタートした「機能性食品」、すなわち、「ファンクショナルフード」研究の流れは、今や、海外で大きく展開しています。しかし、日本で、今、市場に出回っている「トクホ」は、限られた「健康機能表示」しかできず、新しい機能を求めた「トクホ」はほとんど認可されていないのが現状です。

 現在、「特定健康診査・特定保健指導」いわゆる「メタボ健診」の実施が義務づけられていますが、未病診断法の開発の遅れが指摘されています。私たちは、一滴の血液や唾液、尿中に存在する「疾患予防バイオマーカー」や「酸化ストレスバイオマーカー」に特異的なモノクローナル抗体を利用した「抗体チップ」を利用した「未病検査システム」の開発を進めてきました。

 昨年には、大学発ベンチャー企業のスタート、経済産業省からの大型予算の採択など、産学連携に向けて大きな一歩を踏み出すことができました。今年こそは、この「抗体チップ」を予防医学の分野に応用できるものと期待しています。最終的に、数千人規模のデータベースを作成し、未病段階でのツール開発し、運動や食指導とともに、科学的な根拠に基づいたサプリメントや機能性食品を開発し、オーダーメイドの疾患予防を目指しています。

 私は、今まで30年以上、名古屋大学で「食品機能化学」に関する基盤的な研究を進めてきましたが、今年、退職を迎えます。4月以降は、愛知学院大学心身科学研究科で、運動と食による「健全なライフスタイル」の基礎となるヒト臨床研究がスタートでき、産官学の融合型研究の新展開ができるものと期待しています。

注目のキーワード;健康長寿、未病診断、プロテオミクス


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