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東京大学大学院医学系研究科

演題:動物の行動様式と神経回路のrefinement
―食後の睡眠時におこるマウス嗅球神経細胞の生死決定―

演者:東京大学大学院医学系研究科細胞分子生理学 
講師 山口正洋

日時:平成21年10月26日(月) 14:30~16:00

場所:東京大学 医学部1号館3階講堂
※今回は場所がいつもと異なります。

要旨:発生過程における神経回路の形成は、まず過剰な神経細胞が供給され、その中から
適切な神経細胞、シナプスが選別されて行われる。この戦略は、成体の中枢神経系でも採
用されている。哺乳類成体の嗅球では、常に新しい神経細胞が供給されているが、そのう
ちの約半数が生き残って既存の神経回路に組み込まれ、その他は細胞死をおこして排除さ
れる。このような新生神経細胞の選別が、一日中いつでも行われているのか、動物の行動
に関連した特定の時間に行われるのかをみると、成体マウス嗅球では、新生神経細胞の細
胞死が食後の睡眠行動に伴って増加していた。これは24時間単位の覚醒―睡眠リズムや
摂食リズムにentrainされる現象ではなく、短時間の摂食・睡眠行動により引き起こされる
現象であった。食後睡眠時の細胞死の程度は匂い経験によって左右され、匂い入力を遮断
したマウスの嗅球では、睡眠時に多くの神経細胞死が観察された。これらの観察結果に基
づいて、覚醒時の匂い経験をもとに、睡眠時に神経細胞が選別を受けて嗅球神経回路がrefinement
されるという概念、またその神経メカニズムについて議論したい。

主催:東京大学大学院医学系研究科細胞分子生理学(教授 森憲作)

連絡先:東京大学 医学研究科 構造生理学教室(河西春郎)
TEL 03(5841)1440 http://www.bm2.m.u-tokyo.ac.jp/


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