09年10月7日から9日、パシフィコ横浜で開催される我が国最大のバイオ展示会・シンポジウム・オープンイノベーション・アリーナであるBioJapan2009に出展し、シーズ導入や共同研究の相手先を求める米Merck社/万有製薬の狙いを、万有製薬エクスターナル・サイエンティフィック・アフェアーズの加藤光一シニアディレクター(写真左)にインタビューした。BioJapan2009では昨年、Merck社が新たに進出したバイオ・ベター(バイオ後続薬)の製品や技術導入に力を入れる。
同社とはマッチングソフトでコンタクト可能だ。また、セミナーやランチョンの参加事前登録(無料)はここをクリックして申し込み願いたい。(聞き手、宮田満)

---BioJapan2009で求める技術・製品は何か?
 ずばり、バイオ・ベター(バイオ後続薬)だ。まずは、10月8日の当社のランチョンセミナーを聴講願いたい。今回焦点を当てるバイオ・ベターの責任者である米Merck BioVentures社のFrank Clyburm上級副社長が講演する。
 当社は価格競争を目指すバイオ後続薬の開発ではなく、付加価値を付けたバイオ・ベターの開発のために、2015年までに15億ドルを投資することを決めた。メタノール資化性酵母Pichiaを宿主にしてヒト型の糖鎖を結合したバイオ医薬を生産する技術を核に商業化を進める。
2012年にPEG修飾した持続型エリスロポイエチン(MK-2578)を発売、続いて2012年から17年までに6つのバイオ・ベターを発売する計画だ。Pichiaの商業プラントは2017年に稼働する計画だ。
 バイオ・ベターの商業化を加速するため、もうすでに上市されているバイオ医薬と同じ標的で、できればPOCを取れているバイオ医薬の導入を行いたい。
 さらにはバイオ・ベターの開発のプラットフォームとなる、新しい投与経路や投与デバイスにも強く興味がある。また、バイオ・ベターの製造技術や剤型技術、そしてバイオ医薬の改良技術(半減期延長、免疫原性低下)などもどんどん提案いただきたい。
 ワクチンも今後の重点課題だ。
 新しいワクチンの標的抗原(インフルエンザには興味なし)を導入したい。AIDSのワクチンもねばり強く開発中で新しい技術を求めている。C型肝炎の抗ウイルス剤も開発中だ。ワクチンの開発に必要な、アジュバント、ウイルス抗原の生産技術(宿主細胞、無血清培養技術)なども導入したい。

 勿論、低分子の医薬の導入も求めている。特にアジア市場向けなら、10億円程度の売上げの医薬でも導入したい。また、海外の企業で日本市場に医薬品を売り込みたい場合の受け皿にもなる。
 プラットフォームで現在最も欲しいのが、siRNA医薬のDDSだ。肝臓へ終結するDDSには目処がついているが、それ以外の組織や臓器にsiRNAを送り込む技術が欲しい。日本はナノテクノロジーで世界をリードしており、期待している。この他、生物製剤の評価法、バイオインフォマティックス、化合物の生理作用や毒性のプロファイル技術にも興味がある。

---どの疾患領域に焦点を当てているのか?
 Merck社のライセンスの重点分野は、動脈硬化・循環器疾患、生物製剤(バイオ医薬)、骨・呼吸器・免疫・内分泌疾患、糖尿病・肥満、感染症・ワクチン、神経疾患・眼科疾患、がん、それに研究開発を加速するための技術(DDS、インフォマティックス、ペプチド医薬、RNA医薬、創薬プラットフォーム技術)などだ。

---もう少し基礎的な研究や技術に興味はないか?
 08年から本格化した外部基礎研究(EBR)という仕組みで、基礎研究を外部機関と積極的に進めている。創薬のリスクをアーリーな段階から当社も担う。実際には、創薬標的の発見以降、標的のバリデーションやリード化合物の創製を共同で行う。わが国の杏林薬品とは抗生物質の研究を行っている。中国やインドでもEBRを展開中で、WIN WINの関係を築いている。
 わが国のアカデミアからピカピカの新薬候補物質を期待している。

---バイオマーカー・診断薬や医療機器の売り込みにどう対応するか?
 科学的な裏付けのあるバイオマーカーや画像診断(Merck社にはPET研究所がある)技術も重要だ。創薬や新薬開発の支援技術として注目している。

---アポイントや面談希望者に対する要望はあるか?
 マッチングソフトを活用して面談予約を願いたい。その際には、2Eでお願いしたい。EnglishとElectric(電子ファイル)でいただければありがたい。皆さんのシーズやアイデアは当社がグローバルに評価します。
 また気軽に展示会場のブースもお訪ね下さい。必ず対応し、皆さんとネットワークを形成したい。
(この記事は特別に全文無料で提供しています)


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