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セミナーメーリングリスト登録者の皆様

下記の要領で第140回東京脂質談話会を開催いたします。
事前参加などは不要でございますので、お気軽にご参加ください。

日時 : 平成21年10月14日(水)18:00~19:30

会場 : 東京大学医学部教育研究棟6階 細胞情報学教室セミナー室

演者 : 千葉大学大学院 理学研究科 基盤理学専攻 化学コース 生体機能化学研究室
     教授 坂根 郁夫 先生

演題 : 多彩な生理・病理現象を制御する新たな鍵分子として認知されつつある
     膜脂質代謝酵素,ジアシルグリセロールキナーゼ

要旨 : ジアシルグリセロール(DG)キナーゼ(DGK)はDGをリン酸化してホスファチジン
酸(PA)を産生する酵素であり,DGとPAは 共に脂質性セカンドメッセンジャーとして注
目されている.DGKは10種のアイソザイム(a~k,選択的スプライス産物を加えると少な
くとも17種)から成る分子ファミリーであり,その多くはイノシトールリン脂質代謝回
転とは独立した系でDG/PA代謝を担っていると推定される.DGKの生理機能は長らく不明
であったが,最近,各アイソザイム分子が予想以上に広範で多彩な生理機能や病態(発
生,脳神経系,免疫系,細胞骨格系,アポトーシス,発癌,糖尿病等)の制御に関与している
ことが明らかになりつつある.更に,各DGK分子は,プロテインキナー
ゼC(PKC),C-Raf,Ras guanyl nucleotide-releasing protein&s_comma; b2-chimaerin等と複合
体を形成し,それらの活性を制御することにより,それぞれに時空間的に隔絶した特異
的機能を担っていることが明らかになってきている.例えば,我々は最近,以下に述べる
様なDGKアイソザイムの新たな機能を明らかにした.DGKaが,腫瘍壊死因子-aによって誘
導されるメラノーマ細胞のアポトーシスを,PKCz~NF-kB経路を正に制御することによ
り抑制することを明らかにした.DGKdは,PKCa/dとの相互作用を介してその活性を阻害
し,上皮増殖因子(EGF)とインスリン受容体のシグナル伝達を正に制御する.その結果,
発生やインスリン抵抗性・2型糖尿病増悪化の鍵酵素の一つとして機能する.ま
た,DGKhは,B-RafとC-Rafのヘテロダイマー形成促進を介してC-Rafの活性を上昇さ
せ,EGF依存性の細胞増殖を正に制御する.このことは,DGKhが細胞性癌遺伝子産
物C-Rafの新たな制御因子として機能することを示している.本セミナーでは,上記
のDGKアイソザイムを中心に,DGKが制御する生理・病理現象とその分子機構に関する最
近の知見について概説し,DGKの膜脂質代謝系における位置づけについても考察したい.



世話人  清水 孝雄
    ○新井 洋由
     門脇 孝
     矢冨 裕

問い合わせ先 03-5802-2925(内線23448)橋立 智美
共催:東京脂質談話会 / 第一三共株式会社




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