昨年はサブプライムローン問題に端を発した金融危機と、オバマ政権の目指す医療改革(薬価の規制)をにらみメガファーマがリストラを断行したことから、多くの米国バイオベンチャーが資金不足に陥り、リストラの嵐が吹き荒れた。

 このような状況は日本も同じで、経営に行き詰まるバイオベンチャーも増えてきた。

 一方、日本のバイオベンチャーが着実に力をつけてきたことを示す成果も多かった。

 ノーベルファーマは長年の努力が実り製品の発売に成功し大きく業績を伸ばした。

 ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングはジェイスの発売、保険収載に成功した。

 また、エムズサイエンスがエーザイと、イーベックがベーリンガーインゲルハイムと、そしてカイオム・バイオサイエンスが中外製薬と大型導出契約を締結し存在感を示した。 2009年はメガファーマのリストラも一段落し、一時停滞していた研究活動もフル稼働すると期待される。

 ここで、これまでよりさらに大きな役割を演じるのがバイオベンチャーであり、特に2008年の厳しい経済環境を生き抜いてきたバイオベンチャーには大きな発展のチャンスが巡ってくると考えている。

 メガファーマは研究費を有効に使うために、さらにアウトソーシングを進めると同時に、共同研究の推進や、化合物の導入にも力を入れるだろう。

 日本では、2008年に存在感を示したバイオベンチャーを中心に、力のあるバイオベンチャーがこのような流れを受け止め、日本のバイオを牽引していくだろう。

 このような状況下、当社もキナーゼ関連ビジネスのアウトソーシング先としてさらに存在感を示していきたい。

 特に、米国、欧州で製品、サービスの市場への浸透につとめたい。

 また、創薬ベンチャーとしての地位を早期に固めたいと考えている。

 そのためには、製薬企業との創薬共同研究や製薬企業への化合物の導出を実現させて、創薬ベンチャーとしての実績を積み重ねていくことが重要と考えている。

 このようなことを実現し、当社も日本のバイオを牽引する会社の仲間入りを果たしたい。