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グローバルCOE特別セミナー/生物化学専攻セミナーのおしらせ

ショウジョウバエの神経幹細胞の分化プログラムの研究をされている遺伝研の一色先生にセミナーをお願いしましたのでぜひご来聴下さい。

東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻 飯野雄一

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日時 : 12月25日(木) 午後2時00分~3時30分
場所 : 理学部1号館2階 201A号室
演者 : 一色 孝子       国立遺伝学研究所 新分野創造センター
      細胞系譜研究室 准教授
題目 : 細胞内在的プログラムが神経幹細胞を休眠に導く
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神経幹細胞の休眠は、哺乳類・無脊椎動物のいずれにおいても中枢神経系の適正な構築に
重要な現象である。神経幹細胞は、発生期に適切な数と種類の神経細胞を産出し終えた後
は、細胞産生を停止しなければならない。その後、幹細胞の一部は、休眠成体神経幹細胞
へと変化して維持され、増殖シグナルに応じて神経新生を行うと考えられている。
しかし、神経幹細胞がどのように休眠に入るか、休眠は内在的にプログラムされているのか、
あるいは外的シグナルが必要であるのか、休眠中神経幹細胞としての性質はどのように
維持されているのか、休眠後どのように系譜形成が再開されるのかなど、神経幹細胞の
休眠については多くが未知である。我々は、胚発生後期に休眠に入り、幼虫期に休眠から
脱して増殖を再開するショウジョウバエ神経幹細胞をモデル系として休眠の問題に取り組んだ。
まず、個々の神経幹細胞を同定できるショウジョウバエの利点を生かし、神経幹細胞の形成、
休眠、幼虫期における再増殖を通して観察できるモデル神経幹細胞を確立した。これにより、
初めて、休眠前後を含めて休眠神経幹細胞を再現的に観察することが可能となった。
我々は、このモデル神経幹細胞を用いて、神経幹細胞の時間変化は胚発生期と幼虫期で
継続して進行していくこと、休眠は神経幹細胞の時間変化を一時休止させるが停止する
わけではないことを初めて明らかにした。さらに、神経幹細胞の休眠誘導は、細胞内在的に
プログラムされており、HOXタンパクと時期特異的転写因子群/転写コファクターの
連動によって制御されていることを明らかにした。今後、これらの転写調節因子の
制御下にある遺伝子や生理現象を追求していくことにより休眠の本質に迫れると期待している。



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