「米国から帰ってきたとき、PAD(Post America Depression)状態でした。英語なし、セミナーなし、お金なし、ディスカッションなし、ネズミの世話もできない、といった状態。NAIST(奈良先端科学技術大学院大学)に応募して、99年12月に助教授に採用され、PADが治りました。NAISTに雇ってもらわなければ、基礎から臨床に戻っていました。NAISTの助教授は教授のいないポストで、NAISTは学生が多いので、学生に来てもらうために夢のあるテーマを選びました」──。

 2008年4月4日に都内のホテルで開催された2008年日経BP技術賞の表彰式で、「ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)の樹立」で大賞を受賞した京都大学山中伸弥研究室を代表してスピーチした山中伸弥教授は、iPS研究を手がけたきっかけを説明した(関連記事1)。

 「NAISTの山中研究室の一人目は私ではありません。一阪朋子さんです。ノックアウトマウスの世話などすでに9-10年、研究に携わっています」と山中教授。表彰式には、京都大学の山中教授と高橋和利助教、一阪朋子さん、田邊剛士さんが受賞者グループ(山中伸弥研究室)を代表して出席した(写真)。(河田孝雄)

 続報、山中教授による授賞講演などを日経BP社の動画ポータルサイトであるBPtvで公開しました。動画はこちらから


※日経バイオテク・オンラインでの山中教授に関連する主な記事(関連記事2関連記事3関連記事4関連記事5関連記事6関連記事7


BTJジャーナル 山中教授の登場記事
「日米2極の研究室体制で、ヒトiPS研究の時間ロス“零”目指す」
BTJジャーナル 07年9月号P.6-7

「4遺伝子で体細胞の初期化に成功、臨床応用目指し初期化研究が本格化へ」
BTJジャーナル 06年10月号P.11-13


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