***** seminarMLから情報転載 *****

臨床研セミナーのご案内

東京都臨床医学総合研究所にて、以下のとおりセミナーを行います。
参加登録不要・無料ですので、ご興味のおありの方は直接会場にお越しください。
皆様のご来聴をお待ちしております

日 時:2007年3月27日(火)16:00 - 17:00

場 所:(財)東京都医学研究機構 東京都臨床医学総合研究所
     2階 会議室
臨床研へは http://www.rinshoken.or.jp/intro/map.htm をご参考ください。

演 題: DNA複製・修復に関与する蛋白質の染色体末端テロメアにおける役


演 者: 上野 勝 助教授
    広島大学大学院 先端物質科学研究科 分子生命機能科学専攻
   
要 旨:染色体末端に存在するテロメアDNAの長さは細胞の老化や癌と密接に関係し
ている。特に最近、テロメアDNAの最末端に存在する一本鎖DNA突出の長さと細胞老化
との関係が注目されている。従ってテロメア構造を人工的にコントロールできるよう
になれば、細胞の老化や癌を防止する新しい手法の開発に繋がることが期待できる。
そのためには、テロメアでどのような蛋白質がどのように機能しているのかを理解す
る必要がある。分裂酵母Taz1は2本鎖テロメアDNAに特異的に結合する蛋白質で、taz
1遺伝子を破壊すると、テロメアDNAが約10倍伸びる。RPAは、DNA複製、修復、テ
ロメア維持などに必要な一本鎖DNA非特異的結合タンパク質である。Pot1は一本鎖テ
ロメアDNAに特異的に結合する蛋白質で、分裂酵母pot1破壊株はテロメアDNAが急激に
消失する。RPAとPot1はともに一本鎖DNAに結合するが、テロメア一本鎖DNAでPot1と
RPAがどのように機能しているのかは、全くわかっていない。我々は分裂酵母RPAを
コードするrad11の変異株rad11-D223Yのテロメア長が短くなることをすでに報告して
いる。また、taz1 rad11-D223Y二重変異株のテロメアDNAは急激に消失することを発
見している。そこで、taz1 rad11-D223Y二重変異株のテロメア消失機構を解明するた
めに、いくつかの実験を行い、以下のことを発見した。Pot1をマルチコピープラスミ
ドで発現させるとtaz1 rad11-D223Y二重変異株のテロメアDNAの消失は相補される。
taz1 rad11-D223Y二重変異株のテロメアDNAの消失は、RecQヘリケースであるrqh1の
破壊やヘリケースドメインの変異により相補される。pot1 rqh1二重破壊株や、pot1
rqh1ヘリケースドメインミュータント二重破壊株は、テロメアDNAが消失しない。
これらの結果を踏まえて以下のようなモデルを提唱する。Taz1とRPAがテロメアで正
常に機能しなくなると、Pot1がテロメアに結合できなくなるか、あるいは結合しても
正常に機能できなくなる。その結果、Rqh1がおそらくテロメア2本鎖DNAを引き剥が
して、生じた一本鎖DNAがヌクレアーゼによって分解される。本研究から、Taz1とRPA
がテロメアでRecQヘリケースの活性を調節することが、テロメアDNAの安定な維持に
重要であることが示唆された。


<連絡先>
東京都臨床医学総合研究所
ゲノム動態プロジェクト
正井 久雄
Hisao Masai [hmasai@rinshoken.or.jp]

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財団法人医学研究機構
東京都臨床医学総合研究所
ゲノム動態プロジェクト(内線5310)
平田綾

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Tel:03-5685-2264
Fax:03-5685-2932
e-mail: akirah1203@rinshoken.or.jp




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