Toll様受容体(TLR)など自然免疫の成果を発表している審良静男(あきら・しずお)大阪大学教授が、2年連続して、世界の“Hottest Researcher”に選ばれた(関連記事1関連記事2)。米The Thomson CorporationのThomson Scientific部門が発行するニューズレター「Science Watch」2007年3・4月号で発表された。

 Thomson社の日本法人であるトムソンコーポレーション(東京・千代田、中村祐輔代表取締役)が、3月7日にプレスリリースを出した(http://www.thomsonscientific.jp/news/press/sw200703/)。Thomson Scientificは、Thomson社の事業部の1つで、研究段階からその開発プロセスにいたるまでの科学・技術情報のインフォメーション・ソリューションプロバイダーとして、世界最大級の特許および学術文献情報データベース・分析システムを提供している。

 Thomson ScientificのHot Papersは、引用索引データベースWeb of ScienceRから抽出され、ある期間内に同じ分野で出版された学術論文のうち、他の論文と比べて著しく高い頻度で引用されたホットペーパーに関するデータを提供する。今号のScience Watchでは、最近2年間にホットペーパーを最も多く発表した研究者の名前をランキングページに発表した。

 今回の分析は、Thomson Scientificが提供するHot Papersデータベース(2006-5)をもとに行われた。ホットペーパーは、過去2年間に出版された論文が直近の2カ月間にどれだけ多く引用されているかを基準にして選考される。今回の分析対象は04年11月-06年10月の2年間に、同社引用索引データベース「Web of Science」に収録された論文。これらが06年9月-10月の2カ月間にどれだけ多く引用されているかを分野ごとに解析し、上位のトップ0.1%にあたる論文がその分野のホットペーパーとして選出される。

 今回は、Toll様受容体、自然免疫、ウィルス認識などのトピックに関する7本の論文により、大阪大学の審良教授が2年連続で最も数多くホットペーパーを発表した著者として2005-2006年“Hottest” Researchers の第一位になった。審良教授の7本のホットペーパーのうち5本は今回新たにホットペーパーとして選出されたもの。最も多く引用されているのは2006年2月にCell誌に掲載された論文(Akira S&s_comma; Uematsu S&s_comma; Takeuchi O. Pathogen recognition and innate immunity. Cell. 2006 Feb 24;124(4):783-801. Review)。ホットペーパー選出基準となった06年9-10月の2カ月間だけで29回引用されており、07年2月末までの被引用総数は121回だ。

 最先端領域で活躍する“Hottest” Researchers ホットペーパーの分析は直近2年間に出版された論文が、さらに直前の2カ月間においてどれだけ引用されているかという点に着目しているため、現在もっともダイナミックに発展している研究トピックやグループが特定されるとThomson社では分析している。特に各分野のトップ0.1%のみがホットペーパーとして選出されるため、各分野の最先端領域で世界中から注目されているような研究成果があらわれる。

 Science Watch編集者のChristopher King氏は「毎年行われるHottest researchの集大成では、特筆すべき影響力をもった研究者を称えます。複数のホットペーパーの著者であるということは、それ自体最高峰レベルの業績であり、現代の科学思想に与えたインパクトを実証するもの」と語る。(河田孝雄)

※審良教授の業績はBTJジャーナル06年10月号をご覧ください。「BTJジャーナル」のダウンロードはこちらから
http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/




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