2006年に医薬品業界の関心を集めたものは、頻回改定論議であったと思われますが、08年度の薬価改定論議の中で継続審議となりました。また、「イノベーション」、「ドラッグ・ラグ」、「新医薬品産業ビジョン」といった言葉も業界をにぎわせました。今年は、その成果が問われる年ということができます。

 医療費・薬剤費の抑制圧力の中で、業界をにぎわせた言葉にも見て取れるように、このような時代だからこそ当社は特徴あるベンチャー企業として、得意領域に傾注し、製薬企業、患者さんや医療機関が必要としているリソースや製品を継続して提供していくことで、この分野でのブランドを確立して社会に貢献し、存在感を示していきたいと思います。

 CRO(医薬品開発業務受託機関)およびSMO(治験施設支援機関)業界の市場は伸びてはいるものの、競争は激化し、医薬品業界のグローバル化とM&Aや経営統合の流れの中で、新たな創造性と事業効率が求められてきています。

 その意味でも今年度は大きな正念場であり、これまで以上に全社全部門、全社員が緊張感、危機意識を共有し、志の高い使命感でこの難局を乗り越えたいと思っています。そのために、CRO、SMO事業は、がんに特化した強みを生かして、製薬企業の重点顧客ならびに医療機関を対象に、知識・見識の向上と法令順守を基本とした質の高い支援活動を展開し、顧客からの信頼という大きな成果を勝ち取ればCRO部門の黒字化が見えてきます。

 一方、創薬事業に関しましては、当社のTM-411(急性前骨髄球性白血病)の海外導出に成功し、当事業の海外展開の足場を築くことが出来ました。今年度は、TM-411の海外での展開に加えて、創薬パイプラインの「選択と集中」をテーマに掲げ、重点品目、重点顧客を対象に、一刻も早く、導出の出来る体制にしたいと考えています。

 昨年はIPO(新規株式上場)に向け経験者の確保と業務の見直しを行いましたが、創薬事業とCROおよびSMO事業の両輪が上手くかみ合えば、ユニークなビジネスモデルとして評価され、IPOも視野に入ってくることでしょう。

 当社は、がん領域において、規模は小さくとも「キラリ」と光る質の高い企業、自主自立の創薬型企業を目指して展開してまいりたいと思います。


2007年新春展望特集


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