「今回の問題は、ES細胞の研究全体からみると、非常に限定的な話。世界的にはヒトES細胞の研究は加速しており、月に10本程度、重要な論文が出ていて、4年前に比べると10倍近いペース。今回の事件でもそのペースは鈍ることなく、さらに加速する。ES細胞の医療応用を考える場合、やらなければいけない関門がいろいろある。クローンES細胞が関係してくるのは、免疫抑制剤を使いながらヒトへの臨床応用が始まった段階で、次に拒絶反応を克服したいという局面になってから。拒絶反応を抑える手段として考えられるものは現在5つあり、クローンES細胞はそのうちの1つに過ぎない」(中辻憲夫・京都大学再生医科学研究所所長)

 「韓国がヒト胚の研究利用に関するルールが整備されている国であり、最も研究がやりやすい国であるのは事実。(2000個以上という)多くの卵子の提供を受けていて、何もしていないということは、さすがにあり得ない。たくさん失敗をしていたとして、どのような手法でだめだったのか、そのデータは公開してほしい。大事なことは、ヒトでもクローンES細胞が実際にできるという確かな証拠が得られることで、体細胞の初期化の研究に対する確信を研究者がもつこと。初期化のメカニズムを解明するマウスの研究は急速に進んでおり、日本には研究者が綺羅星のごとくいて、研究の層が厚い」(西川伸一・理化学研究所発生・再生科学総合研究センター幹細胞グループ・ディレクター)

 次々と不正が明らかになってきた韓国ソウル大学黄教授のクローンES細胞スキャンダル。日本のES細胞研究する中辻所長と西川ディレクターに、この事件がES細胞研究にどのような影響を及ぼすのか、インタビューに応えてもらいました。

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