2005年は343本の記事を日経バイオテク・オンラインにて公開した記者の河田です。

 3月からは毎週BTJのsolutionメール配信で「エビデンス依存症」をテーマとした話題を提供させていただきました。

 2006年からはこれまでの日経バイオテク編集長から、バイオテクノロジージャパン(BTJ)の編集長をつとめ、まずは毎月25日(原則)に発行する無代のPDFジャーナル「BTJジャーナル」を今月から創刊します(関連記事1)。

 科学技術立国の旗頭のもと、特に著明な研究者が率いるグループには膨大な研究費が集まるようになりました。情報の媒介を業とする記者として、またタックスペイヤーとして、研究成果のチェック機能を高めていきたいと思います。

 昨年年末の12月22日に東京国際フォーラムで開かれた「さきがけライブ」を取材しました(写真参照)が、壇上でリーダーが自分の研究テーマを1分で訴求するという新たな試みに感心しました。

 高い競争率を勝ち抜いてきたリーダーたちだけに、さすがと思わせるプレゼンテーションが垣間見られました。研究者も、社会の接点を意識して、ご自身の研究成果を広く社会に知らしめるためにもっと時間をさいてもよいのではと思います。12月上旬に福岡で開かれた日本分子生物学会でも、「サイエンスコミュニケーション」をテーマにしたセッションを興味深く拝見しました。

 現在は研究成果の評価軸として、論文やインパクトファクター偏重になっていますが、今年は社会との接点を意識した活動も、評価の軸に加えていくべきではと思います。

 すでに、新規事業を成功させているすぐれた企業では、研究成果をいかに社会に知らしめて、事業の拡大につなげるか、かなり最適化したプログラムを組んでいるところが目立ってきました。

 「知ってもらってなんぼ」は、アカデミックの研究者も共通のテーマだと思います。社会の窓を意識した情報発信を強化していったらよいのでは、と思います。

 2006年は「知ってもらってなんぼ」の一助になることを、第一の抱負にします。

 そして今年のキーワードは「どこでもドア」の情報提供。
 何がおもしろいか、肌で感じながら、現場にお越しになれない読者に、ライブ感覚の情報の提供を強化して参ります。

 取材対象は、社会に役立つバイオテクノロジーすべてです。
 2005年はトクホの記事が当方の記事としてはアクセス1位になりました(関連記事2)が、この食品・飲料を始め、睡眠、入浴・温泉、スポーツなど、万人が共有できるテーマの記事を提供していきます。

 医療では「エビデンス」を宣伝キーワードとする新薬の話題が中心になりがちですが、鍼灸、漢方など伝統医療にも、目配りして情報発信していきます。

 本年もどうぞよろしくお願いします。(河田孝雄)