「最新のテクノロジーは、戦い(戦争)の中から生まれる」という言葉を聞いたことがあります。これは、新しいテクノロジーは、他人と激しく争っている分野において開発・成熟・活用され、後に民生へと徐々に広がっていくという考えです(もちろん、良い技術だけではないですが)。例えば、インターネットは米国の国防用システム(ARPANET)だったことは、このサイトの読者の方ならご存じの方は多いでしょう。競争力のある分野から、新技術が数多く生まれ、広まっていくものです。

 バイオ分野の技術開発は、今まさに激しい競争がある、戦争状態です。05年では、1年間で実に数多くの新技術を取材しました。あるメーカーは海外を相手に、ある研究者は隣の研究室を相手にし、基礎研究レベルのものから、臨床段階のものまで、様々な新技術を開発して、世の中へ創出してきました。

 私としては、06年も衰えることなく、むしろこの戦火が拡大してほしいと思っています。バイオ関連の装置の末端市場では、横ばいの品目が多い状況です。この状況を緩和、あるいは打破するためにも、戦う相手よりも良い武器(機器・試薬)・良い戦術(プロトコール・研究手法・人材)を得るためのテクノロジー開発がなされることを期待しています。(吉村馨太)