日経バイオテクは11月7日号の「バイオ・インテリジェンス」欄に、遺伝子組み換え食品・食品添加物の安全性確認の最新状況を掲載した。

 記事の見出しは「規制ウォッチ○遺伝子組換え食品
添加物の厚労省への申請が増加」。厚生労働省が発表した10月31日時点までの最新データを一覧表で掲載するとともに、最新動向を解説した。

 異性化糖の製造コスト低減に寄与しうる優れた特性をもつデンマークNovozymes社のendo型αアミラーゼ製剤LE399が、2005年10月31日までに安全性の確認手続きを終了した(関連記事1)。

 Novozyme社は、食品用αアミラーゼの生産菌として従来から使用されてきたB.licheniformisに、B.licheniformisおよびB.amyloliquefasiences由来の改変αアミラーゼ遺伝子を導入することにより、αアミラーゼの生産性を高めた。

 このLE399を加えて、安全性が確認された遺伝子組換え食品添加物は、酵素12品目、ビタミン1品目の計13品目になった。酵素12品目のうち、異性化糖などの糖類を澱粉から製造する加工に用いられる糖質分解酵素が8品目(αアミラーゼ5+プルラナーゼ2+グルコアミラーゼ1)を占める。

 審査継続中の酵素は6品目。先に安全性審査が終了した12品目と合わせた酵素18品目のうち、実に13品目が、世界最大の産業用酵素メーカーNovozyme社の製品だ。
 加工助剤として用いる酵素とは異なり、組み換え生産物そのものを食品に添加するケースの申請も増えている。安全性の確認が終了した品目は、スイスRoche社のリボフラビン(ビタミンB2)1品目のみだが、04年までに味の素がL-アルギニンを申請し、05年夏までに三栄源エフ・エフ・アイが米CP Kelco US社製のジェランガムK3B646を申請した(関連記事2)。

 このうち味の素のL-アルギニンは、食品安全委員会が10月20日にパブリックコメントの募集開始で公開した評価書(案)の内容を見る限り、この製造で用いられている技術は「遺伝子組換えには当たらない」ということになりそう(関連記事3)。このような場合、最終的には、安全性審査の手続きを経たリストの掲載対象にはならない。

 当該生産菌がセルフクローニング/ナチュラルオカレンスに「該当する」という結論により、組み換え食品の安全性審査は行なったものの、組み換え食品添加物の対象にならなかった品目はこれまでも少なからずある。味の素の場合、01年に酸性フォスファターゼ(加工助剤)が「該当する」という結論に達した事例がある。

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