第64回日本癌学会学術総会が、2005年9月14日から16日まで、札幌市のロイトン札幌など4カ所で始まった。今回の総会のスローガンは『より個別な治療を目指して』。まさにバイオ技術によって急速に進展したがんのバイオロジーを患者のベネフィットに結実させることを強く意識した学会となった。
 事実、初日のメイン会場の最初の講演は、「創薬とトランスレーショナル・リサーチ」であり、いかに最先端の研究を、新薬に結実させるかを議論した。会場は約5割の入りで、今までアカデミズムが中核を占めた癌学会としては、風が変わりつつあることを印象づけた。
 「30万人発生するがん患者さんに、最先端の学術研究の成果をいち早くお届けしたい」(癌学会学術会長、今井浩三札幌医科大学学長)。今回の学会では、市民フォーラムを会期中毎日開催するなど、アカデミズムの枠を乗り越えようと意欲的だ。(宮田満)