東京大学医科学研究所
学友会セミナーのお知らせ
開催日時: 平成17年7月13日(水) 16:30~17:30
開催場所: アムジェンホール大会議室
講 師: Dr. Anne O’Garra
所 属: The National Institute for Medical Research
演 題: "Regulation and Function of IL-10-Producing Cells"
概 要: O’Garra 博士はDNAX研究所のR.Coffman とT. Mosmannによって1986年に提唱されたTh1/Th2細胞の概念に、ワシントン大学のK.Murphyが作製したTCRトランスジェニックマウスを用い、実験的裏づけを与えた。すなわち同一のTCR を発現するトランスジェニックマウスをnaïve T細胞のソースとして用い、 サイトカイン(IL-4又はIL-12)、抗原提示細胞存在下にTh1 又はTh2 に分化するin vitro系を構築した。この実験系は以後のTh1/Th2 分化のメカニズムの研究に重要な貢献をした。
Th 細胞のheterogeneityについての研究途上でT.Mosmann は、Th1/Th2 のcross regulationに関与するサイトカインの存在を予言し、その後マウス(1990)、ヒト(1991)で予言された活性を持つサイトカインが同定され、IL-10と命名された。O’Garra 博士は、早い時期からIL-10研究の仕事に従事し、昨今注目をあびているTregに至る歴史とともに歩み、歴史を作ってきた優れた免疫学者である。今回はIL-10の機能及びその発現の調節について、広い視野のお話を伺える予定である。
世話人 ○細胞療法分野 北村 俊雄
再生基礎医科学寄附研究部門 渡辺 すみ子
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