お早うございます。San Franciscoは相変わらず快晴で、目も眩むような天気です。昨日のバイオ反対運動のデモはまったく姿を消し、平穏なBIO2004の最終日を迎えました。
 昨夜、当地の在米日本人バイオ研究者・バイオ・ベンチャー関係者のコミュニティ、Japan Bio Community(JBC)の集まりに参加しました。ここにも200人以上の参加者が集まり、活況を呈しました。
 静岡県知事の講演を皮切りに、各地のバイオ・クラスターの発表に続き、日米でバイオベンチャーや大手企業に勤めている関係者のパネルディスカッションが繰り広げられました。
 日米のバイオ業界の差は何か?この点をめぐり、議論が踊っておりました。ここで分かったことは、米国でも大手製薬企業、Genentech社など大手バイオ・バイオベンチャー、そして創業まもないバイオ・ベンチャーで労働環境などが多様化しているため、一様な議論は難しいということです。
 しかも、沈み行くわが国の大手企業が極めて迅速に変化しているため、終身雇用制を核とした統治システム「今は我慢だ」が崩れ始めており、10年前の米国には自由、日本には我慢という図式もボケてきた感じでした。
 ただ、「日本企業の課長には強大な権限と自由度がある」という自慢は疑問に感じました。今、私達が心から求めてやまない自由は、実は責任と同じコインの裏表です。責任を問われない仕組みがわが国に残存している以上、ここで指摘された権限と自由は儚いものです。成果の分配になると、無関係だった関係者が無造作に奪っていきます。
 「わが国の企業にいると、自分の価値が分からなくなる」という発言もありました。自分の価値は年俸とフリンジベネフィットで評価されています。
 本当に自分の時価を知りたいのであれば、遺存する終身雇用の仕組みを離れ、市場に決めてもらわなくてはなりません。
 最後に日本の大手製薬企業の関係者が「日本の企業からは人は外に出ないのでは」と発言していましたが、正しくは「40歳以上の人は外に出ない」ではないでしょうか?パネリストにも日本の繊維企業から20代でスピンアウトしてMBAを取得、現在はバイオ・ベンチャーに勤めている若い優秀な女性がありましたが、私の感覚では30代以下の若い社員は、もう社内でありながら、心はフリーターになっています。
 日米の差以上に大きい、世代の断絶をどうバイオ産業のエネルギーに変換するか?社会の知恵が問われているのかもしれません。
 さて、本日のメインイベントは、女優のBrooks Shielsがランチ・セッションに登場することです。女性の健康問題でスピーチする予定らしいですが、本当にこれがBIO2004の締めくくりで良いのか?なんとも不思議な気分です。
 では、お元気で。(宮田 満@San Francisco)


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