米国Samaritan Pharmaceuticals社と米国Georgetown大学にあるSamaritan Research Labsの研究者らは、アルツハイマー病の新しい治療法につながる知見を得た。詳細は、米国Cold Spring Harbor研究所で2002年12月5日から8日に開催された「神経変異性疾患の治療可能性」第2回会議で発表した。

 同社のLaurent Lecanu氏の演題は「生体内の22R-ヒドロキシルコレステロール由来物質がβアミロイド(1-42)から神経細胞を保護する」、Zhixing Yao氏の演題は「22R-ヒドロキシルコレステロールはβアミロイド・ペプチドに結合し、βアミロイドによる毒性から神経細胞を保護する」というものだ。

 同会議は米国Thomas Jefferson大学のSam Gandy氏、米国Pfizer社のHarry LeVine氏、Harvard大学医学部Massachusetts総合病院のMarcy MacDonaldが幹事を勤めた。「神経変異性疾患に対する根本治療薬の研究は、臨床段階の製剤と治療方法が生まれ始めたところだ。これらの研究が最大限の情報と成功をおさめるためには、大学や企業の研究者がデータとアイデアを交換するための会合を持つことがこれまで以上に重要になっている」との巻頭言を掲げている。

 Samaritan社社長兼最高経営責任者Janet Greeson氏は「わが社の研究員が、このような神経変異性疾患分野のトップ研究者の会議に参加できることと、最新の科学的知見が得られたことを誇りに思う」と述べた。

 Samaritan社は科学的新発見の商業化を目的に、Georgetown大学と共同研究を行っている。同社の焦点はアルツハイマー病、中枢神経疾患、ガン、コレステロール、HIVに対する新規治療方法の開発だ。パイプラインには、HIVに対するII相臨床試験が終了しFDAへの申請準備中のもの、アルツハイマー病モデル・ラット、神経保護製剤、コレステロール結合性ペプチド、アルツハイマー病と胸部ガンの診断薬および治療薬などがある。(フリーライター・須賀晶子)