日経バイオテク8月26日号のバイオインテリジェンスで、キリンビールが米国Hematech社と共同で成功した、ヒト抗体遺伝子を持つ子牛作製に関する詳細レポートを掲載した。

 この成果は、動物細胞中で安定性が異なることを利用したミニ染色体ベクター技術とHematech社のウシのクローン、リクローン技術を利用したもの。マウスで成功していた抗体遺伝子導入技術が、ウシでも利用できることが確認できたことで、キリンビールがHematech社と開発を進めているヒト・ポリクローン抗体産生ウシの実現に向けて大きく前進したことになる。ウシとヒトは抗体の多様性の作られ方が異なるなど、免疫学的な性質が異なるため、必ずしもマウスでうまくいった通りにはいかない可能性もあったが、実際にヒトの抗体遺伝子をもち、ヒト型の抗体多様性を示し、ヒト免疫グロブリンを産生できていることを確認した。

 また、キリンビールは、完全ヒト抗体産生マウスを利用した抗ガンモノクローン抗体の開発も順調に進んでいることも明らかにしている。さらに、近く完全ヒト抗体産生マウス技術をわが国の企業にライセンスする契約も成立しそうだ。


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