皆さん、おはようございます。英国Cambridgeでの取材を終え、やっとホテルに辿りついたところです。 当地は思いのほか、暖かく、なんと桜がほころんでいます。皆さんより一足先に、しだれ桜の花見を予想外の場所で楽しむことができました。
 インターネットの回線の調子が悪く、2分間で断線してしまうため、イメージを記事に添付することができないという新手のトラブルに見舞われています。
 ローミングサービスとして利用しているiPassの問題か、あるいはホテルはそんなことはないと主張しているが、交換機のシステムのためか?、原因は不明です。当面は、2分以内に当社の投稿サイトにアクセスして、記事を投稿するという早業を磨かなくてはなりません。私の個人的な感想としては、同行している13人の誰もがまともにアクセスできないことから、プロバイダーが原因ではなく、今回、やっかいになって
いる極めて伝統的なホテルに原因があると疑っています。
 明日、移動するスイスで同様なことがないことを祈っています。
 さて、本日は32のカレッジが存在する大学の町、Cambridgeをうろついて、バイオ・クラスターが何故、ここに成立しているのかを取材いたしました。30人以上もの方におあめ会いしたため、頭の中はカオスになっていますが、とにかく先端生命科学を産業化につなげようと、多くの科学者、ビジネスマンが奮闘していることは理解できました。
 昨年の米国San Diegoでも感じましたが、ベンチャーを支援している大部分の関係者が、単に金儲けのためだけでなく、地方や国を繁栄させるため、若いアントレプレナーを助けることに生きがいを感じて精進している、こうした善意や慈善の精神が、ベンチャー創業支援の背景にあることを皆さんに伝えたいと考えています。
 わが国ではITベンチャー・ブームで拝金主義者が横行しましたが、本当のベンチャーはそんな浅慮から誕生する訳はありません。ヒトは金のためだけに努力することはできません。科学者、投資家、従業員を納得させるミッションが、ベンチャーやそれを育むクラスターに不可欠であると感得しました。
 典型的な慈善は、英国で最も豊かなカレッジといわれるCambridgeにあるTrinity Collegeです。同校は、教会が設立、広大な土地を現在も引き継いでいます。広大な農地に加え、英国東部にある港湾施設や、Cambridge Science Parkを同校が保有、自己資金の運用と慈善の寄付によって集めた資金を、先端科学の振興やベンチャー企業設立に投資しています。同校は自前のベンチャー投資基金まで持っています。豊かな財源こそが、学問の自由と先端研究の促進を可能とするものです。
 わが国でも、国立大学の独立行政法人化が進んでいますが、大学の生き残りの鍵は、独自の財源の確保にあります。わが国の税制では、民間に財が蓄積することが難しく、国家が民の富を集中管理しています。以前からいっておりますが、わが国でも減税を進め、善意で先端科学の発展を応援する寄付行為に関しては、無税にすべきだと痛感しました。
 市民の善意によって、バイオ・ベンチャーの創業を支援する良い枠組みができないか?わが国に対する大きな宿題をいただいた気分です。
 明日は、午前中にCambridgeのベンチャー企業を訪問、午後一番の便でスイスZurichに出発いたします。では、皆さん、お元気で。(宮田 満@Cambridge)