皆さん、おはようございます。相変わらず快晴が続くSan Diegoで開催されている世界最大のバイオ会議・展示会BIO2001もいよいよ最終日を迎えました。ヒト・ゲノム解読で猛烈な競争を繰り広げた、米国国立Human Genome Research Institute所長Francis Collins氏と米国Cerela Genomics社社長のCraig Venter氏が仲良く受賞しました。朝7時からのセッションにもかかわらず、会場は満員で、受賞の瞬間は聴衆が席から立ち上がり拍手を惜しみませんでした(この瞬間の動画は後ほど報道いたします)。
 なかなか感動的なシーンでした。これは会場を埋めたバイオ関係者が、ヒト・ゲノム解読を巡る両者の死闘が、バイオ産業に再び、市民や投資家の注目を集める契機となったことに感謝しているためでしょう。
 しかし、歳月は残酷でした。その後の記者会見では50人しか入らない狭い記者会見場は70%の席が埋まっただけで、すでにゲノムに対する熱狂が失せてしまったことを痛感させられました。
 今回のBIO2001では、わが国でポスト・ゲノムの主流と考えられているプロテオームですら、投資家の関心を読んでないことを知らされました。米国ではポスト・ゲノムはプロテオミックスでも、DNAチップによる遺伝子発現プロファイリングでもありませんでした。
 その結果、プラットフォーム企業と呼ばれる、研究支援企業には資金が集まらず、確か「ヒト・ゲノムや生命情報のデータベース企業になる」といっていたはずのVenter氏も今では、製薬企業になるべく、医薬品候補化合物を持つベンチャー企業Axyis社を買収したところです。
 Venter氏にいつ方針を転換したのか?と迫っていたところ、「最初から製薬企業になるつもりだったさ」とあの大きな目で見つめながらしれっと切り返されてしまいました。よっぽと短期記憶がないのか、とんでもない大物なのか?とにかく、Lyonの仇をSan Diegoで討つことができなかったことだけは確実です。この次こそは何とかします。
 午後からはひょっとしたらバイオ技術の未来を示すかもしれない構造ゲノム企業を取材します。続報をご期待ください。(宮田 満)


BIO2001特集


+先端ゲノム+