Mineapolisの激しい降雪のため、飛行機の出発が遅れたもののなんとか成田に20人のBTJ読者と共に無事タッチダウンいたしました。今回の取材では、激動する先端ゲノム研究開発の一端に触れることが出き、これから皆さんにご報告できることをわくわくしています。やっぱり行ってみなくては分かりません。

 まだ、頭はぎゅうぎゅう詰め込まれた新情報がブラウン運動をしておりますが、今回の報告のキーワードは、高速シーケンス、大規模ゲノタイピィング(SNPsを含む)、チップ化、バイオインフォ、コンピュータの情報処理能力の大規模化、DNA配列データベースと生物機能(アノテーションなど)データとの統合、インターネット、アカデミズムとビジネスの対立になるでしょう。

 ゲノム情報を利用して医学・農学・化学・環境などの研究を進展させる応用ゲノム学の時代がやってきました。ゲノム情報が幅広い科学研究や産業の基盤になったのです。しかし、G2K会議では日本の研究者の存在感は薄く、発表者は0人、共同研究としてアクノレッジされたのも3件の発表程度でした。あれだけの国家予算を投入していながら、この体たらくは何ということでしょう。日本は単なる科学的下請けにまたなってしまったのか?まったく落胆し、危機感を抱きました。しかし、私が国内で報道して得た感覚では、第22番染色体など、もうちょっと日本の研究者の貢献があったはずです。

 日本のゲノム研究に独創や国際貢献があったなら、国内で、身内の研究者や新聞記者を相手にしているばかりではいけません。国際的にもわが国の貢献をアッピールする役割も担っていることを認識していただきたい。これでは重要な国際会議を国会を理由に欠席する日本の政治家とまったくセンスが同じで、へきへきとしてしまいます。少なくとも科学は国境なんてなく、国際的な競争しかありません。もし、科学技術庁や文部省の官僚が自分の下らぬ都合を優先させて、研究者を国外に出さなかったとしたら、これは猛省が必要です。これだけ国費を投入した成果を封印したしまったからです。

 成果がなかったのか?成果があっても発表する動機付けがなかったのか?現段階ではどちらか定かではありませんが、少なくともゲノムのアカデミックな研究では、もうすでにJapan Passingが起きていることは間違いありません。

 北欧のスウェーデンがG2Kでは、米国、英国に次ぎ存在感を示していました。何より独創性に富み、先見性のある研究開発で、次世代のゲノム研究の牽引車という印象を与えました。とにかく独創性が鍵ですな。

 そういう意味では日本の完全長cDNAの研究や、2000年に200億円以上投入する日本人/モンゴリアンSNPsの研究、そして京都大学グループが進めている代謝パスウェイ(KEGG)などのデータベースは、現段階では独創性に溢れています。こうした研究の芽を大きく伸ばし、国際的にアッピールする必要があるでしょう。但し、米国Celera社や米国Gene Logic社もパスウェイのデータベース作成に着手しており、あまりもたもたする訳にはまいりません。

 また、G2K会議を欠席した米国White Head IstituteのEric Lander氏を除き、ほぼ世界のゲノム研究の中核研究者に「What&s_quote;S Next? after disclosure of Draft Sequence」と質問してきました。これも近々掲載いたします。できるだけ生の声を御伝えいたしますので、皆さんが、彼等の意見の先にあるものを見出していただければ幸いです。(宮田 満@東京)


米国現地報告 G2K/バイオインフォ


+G2K+先端ゲノム+