わが国のヒト一塩基多型(SNPs)解析プロジェクトが動き始めた。詳細を、日経バイオテク2000年1月31日号バイオ・インテリジェンス14から16頁に掲載した。

 99年度第2次補正予算および2000年度予算(政府案)に盛り込まれたSNPs解析プロジェクトの予算は、それぞれ約69億円、約156億円で合計約225億円にのぼる。国家戦略の下、通商産業省と科学技術庁が標準SNPsデータベースを作成し、厚生省と文部省が疾患とSNPsの関連を解明する研究を重点的に推進する。

 科技庁は、科学技術振興事業団(JST)を通じて、SNPsの位置情報を解析、データベース化する。また通産省は、SNPs頻度情報を解析、データベース化するため、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)を通じて委託先を公募する。この公募に、バイオ産業情報化コンソーシアム(JBIC)が応募するため、運営委員会を設置して検討を進めている。

 一方、厚生省は、疾病や薬剤反応性に関連したSNPs解析研究を、医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構(医薬品機構)の大型プロジェクトとして実施する。国立がんセンターなど厚生省傘下6機関が参加する。さらに、ジェノックス創薬研究所に、企業と研究機関との共同研究の窓口や、特許管理などの役割を持たせる方向で検討が進んでいる。また文部省は、科学研究費補助金と、日本学術審議会の「未来開拓学術研究推進事業」でSNPs研究を推進する。

 各省庁で進み始めたSNPs解析研究だが、研究機関ごとに構築したデータベースをどのように統一するか、またSNPs情報をどのように産業応用に結び付けるかなど、重要な問題は未解決のままだ。(佐原加奈子)


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