新年明けましておめでとうございます。2000年という、20世紀最後の年が始まりました。今年1年が来るべき21世紀に向け、更なる飛躍の年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。

 小さい頃「21世紀」というのはどこか遠い未来の寓話でしかありませんでした。鉄腕アトムやドラエもんに出てくる21世紀は科学技術が高度に発展し、世界中の人々が幸福に生活を営んでいる、そんな夢のような世界でした。21世紀が間近に迫った今、そんな理想はすぐには実現しそうもないですが、科学技術が人々の生活を支える基盤である現実は変わりません。

 そんな21世紀を支える科学技術として、バイオテクノロジーに大きな注目が集まっています。医療分野に限らず、農業、畜産、化学、食品、環境など幅広い分野で応用が期待できるバイオ技術には、産業界や政府から大きな期待が寄せられています。その期待の現れが、日本バイオ産業人会議の誕生やバイオ関連予算の大幅な増額につながりました。

 しかし、これからは費用対効果が激しく問われることになるでしょう。歳入の4割近くを国債に頼る日本の財政からすれば、今後もバイオ分野に追い風が吹き続けるのは難しい状況です。現在の追い風は将来の成長を見越した期待によるところが大きく、きちんと成果を出していかなければ強い逆風に見舞われるのは明らかです。「2010年に日本のバイオ関連市場が25兆円に成長する」とする楽観的な予想に惑わされることなく、ベンチャーも含めた日本のバイオ関連企業の底力に注目したいと思います。

 今年1年もよろしくお願いします。(坂田亮太郎)


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