医学、バイオのコンピュータ利用を考える学会が、9月1日、東京ビッグサイトで開催され、医学、バイオ、情報、法律など幅広い専門家が、情報革命とリスク管理をテーマに議論を交わした。

 最も会場が沸いたのは、大阪市立大学のグループが創設したO157感染症の情報サイトと、鳥取県倉吉市の医師グループがインターネットを通じて行っている医療相談システムの2つだった。いずれも医師向けの専門的な情報を誰でも覗けるインターネットに乗せて果たしてよいのかという論点に尽きる。情報公開積極派はインターネットから情報を得た個人が、自己責任で判断、その結果に関しても責めをおうべきだとし、こうした情報風土を日本に定着させることがインターネットの活用を促進するために重要だと主張した。
 
 一方、情報公開保守派は既存の秩序を乱すから慎重にと水を差すが、このような議論は5年後には消滅しており、インターネット上に情報を流すことは言論の自由の一環と解釈されるようになるだろう。多分、インターネットは情報の洪水となるだろうが、その破局から「賢い選択をするユーザーが誕生することを期待したい」(三重大学助教授村瀬澄夫氏)。そのためには情報はまずインターネットに乗せてみるという態度が重要になるだろう。