厚生省は8月2日夜、O157感染症の治療マニュアルを発表した。これによって治療方針に関して、経験不足から混乱に陥っている医療現場に指針を与えようという狙いだ。
 しかし、これによって全てが解決したと考えるのは早計だ。O157は新規に発生した感染症であるため、必ずしも科学的に吟味を経た統一見解として治療指針がまとめられた訳ではない。実際、抗生物質の投与や血しょう交換療法の適用に関しては、専門医の中でも意見は割れている。
 今回のマニュアルはあくまでも暫定指針と考えるべきである。今後の再発防止と有効な治療法の開発に近づくために、患者の正確な治療経過の記録収集は不可欠だ。
 特に、抗生物質と血しょう交換療法の適用に関しては一刻も臨床例の情報を収集解析して、有効な治療法に一歩でも近づく努力を医師も行政も怠ってはならない。
(日経バイオテク取材)
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