東北大学遺伝子実験施設教授山本徳男氏の研究室が、ポスドクを下記の要領で募集している。締め切りは97年中、と迫ってきた。

 論文集など詳細情報とリンクは「皆のホームページ」人材補助金欄山本氏のページで。


 東北大学遺伝子実験施設では高い創造性と独創性を持ったハードな研究者を求めています。

募集対象:ポスドク、大学院学生、研究補助員

研究テーマ:リポタンパクレセプターとその異常に関する細胞および個体生物学的研究

研究の目的及び概要:

 血中のコレステロールと中性脂肪の輸送を担うリポタンパクの異常が高脂血症と動脈硬化を引き起こすことが知られている.しかも,リポタンパクは特異的レセプターに結合して代謝され,レセプター異常が高脂血症と動脈硬化を引き起こすことも知られている.その代表が低密度リポタンパク(LDL)レセプター異常により引き起こされる家族性高コレステロール血症である.
 超低密度リポタンパク(VLDL)と中間密度リポタンパク(IDL)の主要アポリポタンパクであるアポEは,私たちの発見した2つのレセプターに結合し,代謝される.その一つであるVLDLレセプターは単球・マクロファージ系細胞に発現し,動脈硬化惹起性の高いβーVLDLを結合し取り込み続ける性質を有し,マクロファージの泡沫化に関与することが示唆されている.また,VLDLレセプターを欠損するノックアウトマウスは脂肪組織の中性脂肪が減少する以外,何の影響も受けず,複数のバックアップ機構が示唆されている.
 脳に最も高く発現するアポEレセプター2は一般循環から中枢へコレステロールを供給することが示唆されているが,欠損マウスでは血中コレステロールが有意に増加し,高コレステロール血症との関連も示唆されている.2つのアポEレセプターの役割は未だ不明で,複数のバックアップ機構の解明と共に,ノックアウトマウスを用いて細胞および個体生物学的に,その役割を明らかにすることを目的の一つとしている.
 高密度リポタンパク(HDL)は末梢から肝臓へコレステロールを逆輸送すると信じられいるが,そのアポリポタンパクであるアポA1を認識・結合するレセプターに関しても,現在のところ,不明である.私たちはニワトリ砂嚢よりHDLを高親和結合するタンパクを高度に精製することに成功したので,クローニングし,ほ乳動物での役割を細胞および個体生物学的に明らかにすることも目的の一つとした.
 本研究では体内の主要なアポリポタンパクであるアポEとアポA1を認識・結合するレセプターの全容を細胞および個体レベルで明らかにすると共に,その異常症を明らかにし,遺伝的素因と栄養やライフスタイルなどの環境因子との相互作用を明らかにし,高脂血症と動脈硬化の発症の防御と治療の基礎を築くことを目的としている.

期間:最長4年

給与:年間約500万円(保険料、諸手当て含む、研究補助員は応相談)

募集人員:ポスドク、研究補助員共に数名
     大学院生は年2回募集しています。詳しくはホームページへ、