スウェーデンNobel財団は、10月6日午後6時30分に、ノーベル生理学・医学賞を発表した。97年度の受賞者は、米国California大学San Fracisco校医学部神経学部教授のStanley B. Prusiner氏(55歳)が選出された。

 受賞理由は、動物ではスクレイピーや狂牛病、そしてヒトでは痴呆や運動障害を引き起こすクルーやクロイツフェルト・ヤコブ病などの病原体であるプリオンを発見したこと。核酸を持たない蛋白が感染性を持つことを証明したことが、当時の学会の常識を破る画期的な発見と評価されたもの。

 最近はマウスのプリオン遺伝子をノックアウトし、ヒト・プリオン遺伝子を導入したヒトのプリオン病のモデル・マウス開発にバイオ技術を駆使した。このマウスを利用して、先週、英国で発生した新型クロイツフェルト・ヤコブ病のプリオンと狂牛病のプリオンが同じプリオン型であることを証明、狂牛病がヒトに伝播した可能性を裏付けた。

 生理学・医学賞は、スウェーデンKarolinska研究所の50人の教授で構成されるThe Nobel Assemblyが選考した。(宮田 満)