エムスリー、ベンチャー企業の遺伝子検査などを専用サイトで医師向けに取り次ぎ

(2015.09.28 00:00)
久保田文
取材に応じた植松社長
取材に応じた植松社長
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 医療者向けの専門情報サイトを運営するエムスリーはベンチャー企業などが開発した遺伝子検査など先端的な検査を医師に紹介・取り次ぎするサービスを始めた。2015年8月3日には、100%子会社としてG-TAC(東京・港)を設立し、一般消費者向けの啓発も本格化させる方針だ。G-TACの植松正太郎社長が2015年9月18日、本誌の取材に応じた。

 エムスリーは高度管理医療機器等販売業・貸与業の許可を取得。2015年8月末から、専門情報サイトに専用ウェブサイトを設け、同社サイトの会員である医師向けに遺伝子検査などの販売を開始した。扱っているのは、研究用の遺伝子検査や一般向け(DTC)の遺伝子検査サービスなどが中心だ。

 具体的には、キュービクス(石川県野々市市、丹野博社長)が開発・販売している血液を用いた遺伝子発現解析で消化器癌をスクリーニングする検査や、NPO法人こどもたちのこどもたちのこどもたちのためにが販売している唾液を用いてSNPを検出し、疾患のかかりやすさや体質、薬剤応答性を判定する遺伝子検査、サインポスト(大阪・中央、山崎義光社長)が販売している疾患のかかりやすさや体質などを判定する遺伝子検査、DNAチップ研究所が販売している、遺伝子の発現プロファイルから免疫年齢を算出する検査など。

 「現状では12種類の検査サービスを販売しているが、年度内には約30種類に拡大する計画だ」(植松社長)。メタボロームやプロテオミクス、癌組織のゲノム解析など、保険適用されている検査も含め、先端的な検査を扱うことを検討しているという。「パーソナル医療に資する検査サービスを提供する。扱う検査に基準は設けておらず、多くの検査を紹介・取り次ぎし、医師にいいものを判定してもらえれば」と植松社長は話す。

 医療機関で検査を扱いたいと希望する医師は、エムスリーの専用ウェブサイトの申し込みフォームを出力し、FAXで検査を注文。すると、当該の企業から血液や唾液の採取に必要なキットが送付され、医師は血液や唾液を企業に返送。後日、検査結果を受け取る。申し込みフォームには、患者からのインフォームドコンセントを取得したり、2次利用への同意を取得したりする項目も盛り込まれているという。

 企業は、販売時に手数料をエムスリーへ支払う他、検査結果をエムスリーに提供する必要がある。植松社長は、「エムスリーに蓄積した検査結果は、中長期的に治験の被験者登録などに生かすことなどを検討している」と話す。

 G-TACは今後、一般向けにパーソナル医療について啓発、これらの検査を紹介する専用ウェブサイトを新たに立ち上げ、検査を希望する一般の会員に対し、検査を実施している医療機関をエムスリーを通じて紹介する。加えて、ウエアラブル端末などを利用して、一般の会員の様々なデータを収集することも検討している。

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