(編集部注)この記事は、国際アグリバイオ事業団(ISAAA)によるアグリバイオ最新情報【2015年8月】の日本語訳を掲載したものです。

世界

食品価格指数は2009年以来最低に

 国連食糧農業機構(FAO)は、2015年7月に主要な食料品の価格が約6年前、2009年9月以来、最低となったと報告した。価格の大幅な低下は、乳製品及び植物油で見られた。

 FAOは、穀類、肉、乳製品、植物油、砂糖の5つの主要な食品群の国際市場価格を追跡している。乳製品価格指数は、前月から7月にかけて7.4%低下した。これは、中国、中東、北アフリカからの輸入需要低下によるものである。植物油については、6月からの物価指数の5.5%低下は、2009年7月以来の最低値記録である。これは東南アジアでの増産、遅い輸出、特に南米からの輸出による供給の増加によるマレーシアの大豆油価格の低下を含む幾つかの要因に起因している。

 一方、砂糖、穀物価格指数は上昇し、肉の価格は安定している。

アフリカ

GMOに関する答えでミスウガンダ2015が決定

 ミスウガンダ2015/2016であるZahara Nakiyaga氏、は、遺伝子組換え作物(GMO)についての質問への答えで審査員や一般市民を感動させた。ミスウガンダ2015/2016への戴冠式が去る7月にあった。農業に関する質問が最終審査で行われ、GMOについての質問で最終勝者が決まった。Nakiyaga氏の答えはGMOを肯定するものであり、ウガンダの一般社会での考え方とはかなり違ったものであった。彼女は、「遺伝子組換え作物は、植物のDNAをつなぐことでより強く、長期的な生産を可能にした作物のことである」と述べた。

 Nakiyaga氏は、美人コンテストに参加した21人の1人だった。戴冠式典に先立ち、ウガンダバイオサイエンス情報センター(UBIC)は、出場者のために一週間の農業研修合宿を行った。これらは、遺伝子工学を含む様々の作物・農業技術を学んだ。研究室では、出場者は、GMOの生産に関わるウガンダの科学者と交流した。ウガンダにおける現在のGM研究は、農業生産者が直面している様々の難しい課題や子供たちの栄養不良を削減するなど優先順位の高い課題に挑戦している。ミスNakiyagaは、農業研修合宿が現代農業の理解を向上させてくれたと付け加えた。「私は、現代農業のメリットをはじめ多くのことを学んだので、これを私の地域の他の若者に引き継いで行きたい」とNakiyaga氏は語った。

ケニアの副大統領、GMOの禁止はすぐに解除すると発言

 ケニア副大統領H.E William Ruto氏は、政府が2カ月で遺伝子組換え作物(GMO)の禁止を解除すると語った。副大統領は、ナイロビのケニア国立バイオセイフティ局(NBA)が主催する第4回バイオセーフティ会議でこれを確認した。「私の言葉をこの1カ月ないし2カ月間注目してください。我々は、禁止から解除に向かいます。私は、これまでに達成されたものを引き戻すような動きの恐れを除き、ケニア政府が支援して研究を進めて来た科学界への理解を与えられるようにしたい」と副大統領は述べた。

 さらにH.E Ruto氏は、「一般の人々の中には、GMOが何であるかを正確に理解しておらず、科学的な根拠のない議論で禁止を叫んでいる者がいるので、科学が農業の問題を解決できると説明していくことが必要である」とも述べた。また、先細りのワタ部門、気候変動、トウモロコシなどの主食作物に対する害虫や病気の課題などにバイオテクノロジーが答えを出せるところであると指摘した。

 教育・科学および技術大臣、内閣官房長Jacob Kaimenyi教授は、ケニアがNBAの会議で「生物学的安全性の問題について国民に教育を目的とすることをその役割と付け加え、GMOを受け入れることを選択していると述べた。大臣は、教育が科学と知識に精通した社会の構築に向けて重要な役割を果たしていると認めた。

南北アメリカ

米国バイオテク作物同盟は商業化の可能性を議論

 米国遺伝子組換え(バイオテク)作物同盟のワーキンググループは、カナダのモントリオールで先週会合を開き、今後3年間に考えられるバイオテクノロジーの商業可能性に関する世界的な規制リスクへの対処策を議論した。会議では、農業生産者が新品種を栽培する前に新製品の世界市場での状況を前もって理解するのを助けるための試みとして、米国の規制当局の承認と国際的な合意を得ることの必要性などを議論した。また、今後数年間に実用化されるトウモロコシとダイズの品種についても議論した。

遺伝子組換えを推進する母親たち、GMO反対の著名人らに呼び掛け

 バイオテクノロジーを擁護する母親たちが、遺伝子組換え作物(GMO)に反対する著名人らに対し、GM製品の表示義務を支持する姿勢を再検討するように呼びかける声明を出した。「Moms4GMOs」として知られているバイオテクノロジーを擁護する母親たちによると、著名人である母親たちがGM技術に関心を持つのは、子供たちへの愛と関心ゆえである。Moms4GMOsの母親たちも子供たちに対して同様の感情を抱いており、だからこそ科学的知見に基づいて、GM技術に対する誤った認識を正す責任があると感じているのである。

 声明には、科学者であるAlison Van Eenennaam博士、Anastasia Bodnar博士とAlison Berstein博士、Julie Borlaug女史、Normal Borlaug Institute の副所長でノーベル賞受賞者Norman Borlaug博士の孫娘の他、作家、看護師、教師と農業者が署名している。

 「あなた方は、『私たちの食べ物に何が入っているかを知る権利を持っている』と言っている。しかし、GMOに由来するとの表示は、何が製品に入っているかは何も伝えていない。遺伝子工学は育種法の1つであって、製品ではない。それはボウルにすくいこんだ成分ではない。例えば、GMO甜菜から作った砂糖は、ただのスクロースであり、そこには、それ以外何も入っていない。それはちょうどサトウキビから作った砂糖と同じである」と声明で述べている。

元米国務長官顧問がGM技術は安全で食料安全保障にとって最も重要と発言

 審査付きオープンアクセスジャーナルであるAgriculture & Food Security誌に最近発表されたレビュー記事によると、元米国務長官顧問Nina Fedoroff氏は、GM技術が安全で世界の食料安全保障にとって最も重要と発言したという。Fedoroff女史は、GM作物の安全性に関する政治と誤報の有害な影響を警告し、「GM作物は、間違いなくこれまでにヒトおよび動物の食物連鎖に入った最も安全な新しい作物である」と述べた。彼女は「圧倒的な証拠が今市場に出回っているGM食品は、非GM食品と同じく安全かそれよりも安全である」と強調したという。

 記事によると、Fedoroff女史は「過去2世紀の間に人口は7倍に増加し、21世紀中に2、3億人増加すると予想される」と説明したという。国連食糧農業機構は、このような需要を満たすために食糧生産が2050年までに70%増加する必要があると推定している。Fedoroff女史は、「現在の収量増加傾向は、増大する需要に追いつくのには不十分であり、より多くの作物をより少ない水、エネルギー、化学薬品を使用して、同じ面積の土地で生産しなければならない」と述べたという。「GM技術の進歩を駆使した20世紀後半の分子遺伝学的革命は、これらの課題を満たすための最も重要な技術である」と彼女は付け加えた。

 Fedoroff女史はまた、GMOを栽培する農業生産者の90%以上は小規模農家、資源の乏しい人々であり、この20年間でGMOが農薬の使用を37%削減し、収量を22%増やし、農民の利益を68%増加させたなどを挙げ、「農業生産者がGMOへ移行した単純な理由は、収量増加とコスト削減である」と述べた。

アジア・太平洋

GM技術は気候対応型農業のために不可欠

 インドのメディアであるFNB Newsは、インドにおける緑の革命の父である著名な農業科学者や遺伝学者であるM S Swaminathan教授との独占インタビューを行い、遺伝子組換え作物(GMO)が滞っている圃場試験とインドの農業の現在のシナリオについての彼の見解を聞いた。MS Swaminathan教授は、インドにおけるGM作物の必要性を強調し、「GM技術は気候変動対応品種を生産するために必要である。緑の革命には、新作物の利用がなくてはならない」と述べた。

 彼はまた、インドの食料安全保障の課題について言及し、インドのほとんど全ての作物の平均収量は、他の国に比べて低いと述べた。インドは、技術、サービスと公共政策の可能性を利用して利益を取ることができる大きな未開発分野がある。国内でのGMOの圃場試験の問題に関してMS Swaminathan教授は、「今こそ育種家の下にある様々の品種を圃場試験する時である。圃場試験なしでは、メリットもデメリットも分からない」と述べた。またさらに政府が公的研究への支援を拡大することで農業生産者がメリットを受けられるとも述べた。彼は、インド農業研究評議会(ICAR)や他の政府機関が、GMハイブリッドではなく、GM品種を生産することに集中すべきであると付け加えた。

オーストラリア上院議員、GM作物支援を表明

 オーストラリアの連邦上院議員は、GMが科学的厳密さで証拠立てされている環境に優しい農業技術であることを示す提案への支持を表明した。提案は、持続可能な強化および改善された食料安全保障に重点を置いたCrawfordファンドの年次会議2015年8月10日に可決された。会議中に、農業バイオテクノロジーが食品の安全保障を達成するために使用できるツールの1つとして注目された。

 提案は、影響力のある上院議員すなわち、David Leyonhjelm氏、Bob Day氏とDio Wang氏によって発議された。Leyonhjelm氏は、GM作物が改善された栄養価を持つ食品を製造、特にアジアでの製造で増加する世界人口への食料の供給に重要な役割を果たすことを強調した。「もし我々がGM作物のような新技術を開発し、導入しないなら、私たちは世界を養うことはできないだろうし、貧しい国の誰もが、我々と同じ生活水準を持てるわけがない。私はGM作物への反対する事は、発展途上国の貧しい人々に『あなた方は、我々と同じように生きることはできない』と言うのに等しい」と彼は述べた。

オーストラリアOGTR局がQueensland大のGMサトウキビの圃場試験を承認
 オーストラリア遺伝子技術規制(OGTR)局は、高い糖度のGMサトウキビの圃場試験の実施承認をUniversity of Queensland(UQ)に与えた。OGTRは、Burdekin、クイーンズランド州で、2015年8月から2020年5月に試験を行う許可を与えた。試験は、最大面積千平方メートルで、これに加えて育苗のために200平方メートル、貯蔵と廃棄のために千平方メートルの追加を承認した。

 圃場試験は、GMのサトウキビの圃場性能を評価するためと高い糖度を示すGM株を特定するために実施される。研究のプロジェクトリーダーは農業・食科科学部の上級研究員のLuguang Wu博士である。

英国TCAGはベトナムでより良い品種の開発を進める

 英国ゲノム解析センター(TCAG)とベトナム農業遺伝学研究所(AGI)は、ベトナムの伝統的な品種の遺伝的多様性を解析し、耐病性と耐塩性に関連するゲノムマーカーを開発するために協力する。

 36種の地元イネ品種の解析が、プロジェクトの最初のフェーズの一部として行われている。目標は600の地域品種の遺伝的多様性を研究し、より優れたイネ品種の精密育種に使用する分子ツールを開発することである。

 TGAC、AGIと他の参加機関からの研究者は、バイオインフォマティクスおよびゲノミクス解析についてベトナム人研究者を育てるためにNorwichで「指導者のための指導」という研修を実施する。 TGACもベトナムの研究者が利用できる最新のゲノムアセンブリと注釈、多様な品種の公共のデータベースを開発する。

台湾政府、経済成長の鍵をバイオテクノロジーと認識

 Mao Chi-kuo首相は、バイオベースの経済を対象とした台湾の開発計画が2016年にキックオフすることを明かした。2015年8月19日に開催された科学技術局が主催する説明会で、首相は新10カ年イニシアティブにより地域bioeconomyは2026年には4兆新台湾ドル(NT$、1232億US$)に拡大する可能性があるとした。

 新しい計画は、国が高齢化社会のための準備を行うものとして、農業、保健、産業部門にまたがる新たな経済発展への道を示している。これは、農業と経済、保健福祉省、科学技術評議会間の連携して、さらにバイオテクノロジー技術革新、国際化、およびサービス業を含む大きな変革を目指している。これは、既存のバイオ産業のためのバイオテク発進と行動計画に関する既存のダイヤモンド行動計画に優先するものである。

首相は、 「我々は、新イニシアチブのために高い期待を持っており、それが地元企業を支援しながら、バイオテクノロジー部門を強化し、グローバル市場での競争力を強化することを確信している」と付け加えた。

インド首相は農業の技術革新を求めている

 インドの首相、Narendra Modi氏は、国の様々な問題について科学的な解決策を議論するために全国のトップ機関から30人の著名な科学者に会った。Modi氏は、「科学は普遍的であるが、技術はローカルでなければならない」と述べた。そして主食作物の蛋白質含有量を増加させ、農産物の廃棄物を減少させ、農産物のインドへの輸入を除くような農業の技術革新を呼びかけた。インドは、ヒマ種子の世界生産の大部分を持っているので、ヒマシ種子の生産の価値を上げる必要がある。そして他の国々が、もっと生ヒマ種子を輸入するようにすべきと述べた。

 Modi氏は、11月から12月にあるCOP21のための今後の重要な交渉を考慮すると、インドが新しい考えや概念をもって世界的リーダーとして気候変動と戦うために貢献できるようになってほしいと科学者らに述べた。彼は、エネルギーと水の重要な分野でインドが直面する問題に焦点を当てるように科学界を促した。

「GMトウモロコシを栽培するかは農業生産者の選択肢」とベトナムの学者

 ベトナム政府は、遺伝子組換え(GM)トウモロコシの大量栽培を承認したが、それを栽培するかどうかを決定するのは農業生産者であると、ホーチミン市で開催されたセミナーで、ベトナムの学者が見解を述べた。

 ホーチミン市の平和と開発財団と社会と教育研究のためのトライベトナムセンターの主催で開催されたセミナーでの講演で、Ngo Thi Xuyen准教授は、アワノメイガ耐性トウモロコシが栽培されているが、アワノメイガによる被害があり保護すべき地域のみで栽培すべきものであるとした。「個人的意見であるが、農業生産者がその収入に直接影響を与えるかで品種を選択すべきである」と述べた。同氏は、海外の研究者と遺伝子組換えトマトを研究していた経験がある。

 ベトナム農業農村開発省は、5つの遺伝的に改変されたトウモロコシの品種(BT11、GA21、MON98034、NK603、およびTC1507)の結果をバイオセーフティ証明書を発行するために天然資源環境省にそれらを提示する前に確認していた。米Monsanto社のDekalbブランドとスイスSyngenta社のトウモロコシの品種は2015年3月18日以来、ベトナムで大量栽培の承認がなされている。

 農業大臣は、トウモロコシの輸入を削減するためのGMトウモロコシ生産を提唱している。ベトナムは、1-7月期に375万トン、8億5600万米ドルに相当するトウモロコシを輸入した。これは、量にして前年同期比約42%、金額では25%の増加である。トウモロコシは主に南米、例えばブラジル(52.5%)、アルゼンチン(41.4%)から輸入されている。両国とも現在GMトウモロコシを栽培している。セミナーでは、ベトナムは、外国の供給に大きく依存していることを回避するために、GMトウモロコシ品種を作成する技術を獲得するべきだとする意見も出た。

フィリピンのバイオテク研究者ら知財管理の研修受講

 農業・バイオテクノロジープログラム事務局(DA-BPO)の支援でバイオテクノロジー・プロジェクトのリーダーや研究者は、8月19-21日にマニラのホテルで開催された知財管理のワークショップで、知的財産(IP)およびその研究開発プロセスへの取込に関する最新情報を研修した。

 ISAAA上級プログラムオフィサーRhodora R. Aldemita博士は、彼女の開会式辞でフィリピンの科学者が地域の知財(IP)を通して特異な技術を持ち、それを保護することとそれを通じてフィリピンの経済に貢献することの重要性を強調した。科学技術、フィリピン稲研究所(PhilRice)、およびUPLBからの話題提供者は、フィリピンの知財(IP)システムと技術移転法を紹介した。彼らは、様々の知財(特許、実用新案、商標等)、先行技術調査、知財開示、請求範囲の書き方、および知財評価を説明した。フィリピン大学ロスバニョス校(UPLB)技術移転やフィリピンロスバニョス校(UPLB)の革新的技術に関する知財ライセンスのやり方も議論された。

 40人を越える参加者は、UPLB、PhilRice、University of Southern Mindanao、Visayas State University、Philippine Carabao Centerと 国立水産研究開発研究院の所属。ワークショップは、ISAAA、the Southeast Asian Regional Center for Graduate Study and Research in Agriculture – Biotechnology Information Center (SEARCA BIC)とDA-BPOが主催した 。

ヨーロッパ

欧州の植物バイオテクノロジーの社会受容に関するレビュー

 スイスに拠点を置くScienceindustriesのJan Lucht氏は、様々のアグリバイオアプリケーションの開発での違いを示すために、ヨーロッパでの植物バイオテクノロジーと遺伝子組換え(GM)作物の社会的受容を検討した。レビューによると、消費者の態度に影響を与える重要な要因は、リスクとベネフィット、知識と信頼、および個人の価値観の認識である。

 最近、政治的・社会的な要因から、ヨーロッパにおいてはGMに対する否定的な見方が強まっている。Lucht氏は、技術にあまり焦点を合わせず、共通の目的や基本となる価値観に焦点を合わせることで、農業に関する議論がより生産的になるだろうと結論付けた。

天然の糖の増加が旱魃下でのトウモロコシの収量を向上

 スイスSyngenta社とRothamsted研究所の共同プロジェクトの結果によると、遺伝的に天然に存在する糖の量を変化させることが旱魃の影響を受けたトウモロコシの収量を大きく向上させることが分かった。Syngenta社の科学者は、トウモロコシに天然に存在するトレハロース6-リン酸(T6P)の量を変更するために1つの遺伝子を導入し、南北アメリカのトウモロコシ畑で数年にわたって評価した。結果は、旱魃なしか軽度の旱魃下で9%から49%収量増加を示し、深刻な旱魃下で31%から123%の収量増加を示した。

 Matthew Paul教授が率いるRothamsted研究所の研究チームは、T6Pにより調節される植物や作物のプロセスを解析した。その結果、T6Pは発育中の植物の様々な部分にショ糖を分配する機能を有し、穂軸での種子の発育に開発にショ糖を提供する主要な細胞内T6Pの量を変更すると、より多くのショ糖がトウモロコシの実に輸送されるようになる。これは、穂軸あたりの種子数と全体の収穫量と歩留まりの向上につながる。

 Paul教授は、「この研究でT6Pはトウモロコシの収量に大きな影響を与えることが示された。この研究は、植物が本来持っている収量に関わるプロセスの遺伝的改変が実際に圃場で機能するという一例である」と述べた。 

スコットランドのGMO禁止に科学機関が反対表明

 英国の28の科学機関が、最近のスコットランドの遺伝子組換え作物(GMO)の禁止について大きな懸念があると声を上げ、スコットランド農村地域・食品・環境省の官房長官であるRichard Lochhead氏に文書を提出した。

 Lochhead氏は2015年8月9日に、EUでの唯一承認されているGMOである害虫抵抗性トウモロコシの作物の作付けを禁止すると表明した。彼はまた、欧州食品安全機関(EFSA)によって評価中の他の6つのGMOの使用を許可しないだろうとも述べた。禁止の理由として同氏は、「我々のきれいで、グリーンな状況を強化するため」と述べている。

 科学機関の声明の中で、「現在検討されて品種は、スコットランドの農業生産者、消費者、環境に利益をもたらす可能性のあるもので、これらには殺カビ剤の使用を減らすジャガイモや、サケの養殖への持続可能な餌供給源となるオメガ3強化油脂種子も含まれていると述べている。

 エジンバラ王立協会と植物育種の英国植物育種学会を含む科学機関は、GMOに関する科学的証拠について話し合いをする会合をLochhead氏に求めている。別の声明ではLochhead氏は、科学者と会うことに合意し、禁止はスコットランドの現在の研究の状態に影響しないことを保証している。

文献備忘録

国別バイオテックの現状と傾向

 ISAAAは、国別バイオテックの現状シリーズの改訂版を出した。シリーズの最初のセットは発展途上国トップ10、つまり、ブラジル、アルゼンチン、インド、中国、パラグアイ、パキスタン、南アフリカ、ウルグアイ、ボリビア、フィリピンに関するものである。国別バイオテックの現状と傾向は、これらの国の遺伝子組換え作物の商業栽培を簡潔に要約したものである。

 遺伝子組換え作物商業化に関するデータ(ヘクタール数と導入状況)、承認および栽培、利点と将来の見通しを簡潔にわかりやすく国別に記載してある。内容は、ISAAA創始者で名誉理事長のClive James氏の著作「ISAAA総説49、バイオテク/ GM作物の世界における商業化2014」に準拠したものである。

国別バイオテックの現状と傾向は以下のサイトから無料でダウンロードできる。http://www.isaaa.org/resources/publications/biotech_country_facts_and_trends/default.asp

種子のいのち―GMO種子を解説するビデオ

 The Council for Biotechnology Informationが設立した「GMO Answers」は、JAKEという種子のアニメーションが複雑なバイオテクノロジーを明解かつ分かりやすく解説するビデオを作製した。タイトルは「種子のいのち」で、JAKEが農業における作物の改良の歴史、どうやってGMOができてきたか、なぜそれが現在使われているか、そして収穫後のGM種子から作物に至る様々の道筋を説明している。

以下のサイトでビデオをご覧下さい。https://www.youtube.com/watch?v=L9tlirsBNg4