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 【日経バイオテク/機能性食品メール】
    【2015.9.4 Vol.203】
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 原則として毎週金曜日に「日経バイオテク/機能性食品メール」をお届けしております日経バイオテクの河田孝雄です。

 まずは恒例の機能性表示食品の届出書受理情報から。この1週間では、月曜日(8月31日)の公表で1件、追加されただけでした。7月30日に届け出が受理されたアサヒフードアンドヘルスケアの「スリムアップスリム 甘草グラボノイド」。配合している機能性成分の甘草由来グラブリジンは、カネカの素材です。

 アサヒは、同じ機能性成分を配合した「ディアナチュラゴールド 甘草グラボノイド」の届け出が4月20日に受理されてます。

[2015-5-1]
【機能性食品 Vol.186】機能性表示食品の受理公表第3弾で森下仁丹が7件、
アサヒのサプリにはカネカ素材
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20150508/184441/

 一方、特定保健用食品(トクホ)の方はというと、今日9月4日に10品目の表示が新たに許可され、合計1191品目になりました。

 9月4日許可の10品目には、新たな“関与する成分”が1つありました。グリコ乳業の発酵乳「朝食プロバイオティクスヨーグルト BifiX」に含まれている乳酸菌のB.lactis GCL2505(BifiX)です。新たな関与成分は、なかなか無いので、注目ですが、「腸内環境を改善し、おなかの調子を整える」という旨の許可表示ですので、類似の乳酸菌類がいくつかあるので、株としては新規ではありますが、研究的なおもしろさという意味では新規性は乏しい感じがします。

 むしろ、有力企業の制度活用からのおもしろみが多いかと。江崎グリコが、先に、類似の機能性表示で、機能性表示食品としての届け出が受理されていて、おそらく江崎グリコがグリコ乳業を吸収合併する10月から発売になりそうです。

[2015-7-31]
腸内環境を改善するBifiXヨーグルト、江崎グリコが9月から機能性表示、
トクホ申請も継続
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20150731/186645/

 機能性表示食品の表示は「ビフィズス菌BifiXは生きて腸まで届き、腸内で増殖することで、腸内環境を改善することが報告されている」旨です。

 今回のトクホ許可表示は「B. lactis GCL2505 (BifiX)は生きて腸まで届き、おなかで増えるビフィズス菌。本製品はBifiXを含んでおり、BifiXが腸内で増殖した分、腸内のビフィズス菌が多くなるので、腸内環境を改善し、おなかの調子を整える」という旨です。

 機能性表示食品とトクホの違いと、これらの表示の違いが、消費者にどのように受け止められるのでしょうか。

 アサヒビールのノンアルコールビール「ヘルシースタイル」も、9月4日にトク
ホ表示許可になりました。関与成分は難消化性デキストリンで、「本品は食物繊
維(難消化性デキストリン)のはたらきにより、食事から摂取した脂肪の吸収を
抑えて排出を増加させ、食後の血中中性脂肪の上昇をおだやかにするので、脂肪
の多い食事を摂りがちな方、血中中性脂肪が気になる方の食生活改善に役立つ」
という旨を表示します。

 8月27日にトクホ表示許可を取得したサントリービールの「オールフリー 健
やか麦」が、「食物繊維(難消化性デキストリン)の働きにより、糖の吸収をお
だやかにするので、食後の血糖値が気になる方に適する」旨の表示であるのに比
べ、血中中性脂肪対策の表示が加わっています。

 ただし、こちらの場合も、アサヒビールが6月23日に発売した機能性表示食品
のノンアルコールビール「アサヒスタイルバランス」と表示は類似してます。

 機能性表示食品では、難消化性デキストリン(食物繊維)が「食事の脂肪や糖
分の吸収を抑える」という旨の機能性を表示しています。

[2015-6-23]
アサヒが機能性表示食品で攻勢、ノンアルコールに
「アミール」「ディアナチュラ」続く
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20150731/186645/

 さて、今週の取材の方というと、トラフグなど魚の研究については仙台市や浜
松市でおもしろい話をうかがいました。全雄トラフグの実現により、トラフグの
白子(精巣)を身近にする取り組みです。

 トラフグは、雄の価値が高いのですね。今日京都と大阪で取材しまして、大阪
の商店街のフグ料理店の店頭でちらしを見たところ、てっさが1180円で、鍋白子
が1980円でした。

 タラの白子を用いた雪鍋は味わったことがあるのですが、トラフグの白子は、
まだ食べたことがありません。ネット情報によると、トラフグの方が雑味が少な
いとのこと。さぞかし独特の味わいなのでしょう。

 ここ2、3年で雄のトラフグのみを生産できる新しい技術が、東京大学・福井県
立大学、中部飼料、長崎県・東京海洋大学でそれぞれ開発されました。

 東京大学の技術は既に実用化が始まってます。中部飼料の技術も近く実用化の
見込みです。長崎県・東京海洋大の技術も年内に実用化が始まります。

 トラフグの白子が、身近になりそうですね(少しだけかもしれませんが)。次
のステップで、ゲノム編集技術が寄与します。詳しくは記事にて紹介します。

 日経バイオテク9月14日号に掲載する連載「機能性食材研究」の第21回は、
トラフグを取り上げます。

[2015-8-20]
日経バイオテク8月10日号「機能性食材研究」(第20回)、クロマグロ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20150820/186930/

[2015-7-17]
日経バイオテク7月13日号「機能性食材研究」(第19回)、ウナギ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20150717/186327/

[2015-2-18]
日経バイオテク2月16日号「機能性食材研究」(第14回)、マダイ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20150218/182626/

 最後になりましたが、今週の記事では、アディポサイエンスや、北海道ヘルシ
ーDoの記事もご覧ください。大阪で開かれたアディポサイエンス・シンポジウム
は、フリーランスの松岡さんが取材しました。

第20回アディポサイエンス・シンポに212人、
若手を中心に口頭発表9演題とポスター28題
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20150902/187191/

北海道ヘルシーDo、2014年度の売上高は2013年度比2.5倍、DHA・EPAが新規認定
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20150902/187160/