農芸化学会の記者会見
農芸化学会の記者会見
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 原則として毎週金曜日に「日経バイオテク/機能性食品メール」をお届けしております日経バイオテクの河田孝雄です。

 春学会の告知活動が活発になってきました。

 今日3月13日(金)は、午後に東京大学農学部で開催された日本農芸化学会の2015年度大会記者会見に参加した後、ほぼ同時刻にお茶の水で開催された日本化学会の記者会見の資料を受け取りました。昨日3月12日(木)も午後に、東京大学農学部で開催された日本育種学会第127回春季大会の記者会見に参加しました。

 また、今週月曜日(3月9日)午後には、日本薬学会の定例の記者会見が開かれました。この薬学会の会見には参加しませんでしたが、3月25日から28日に神戸市で開かれる第135年会の講演ハイライト集は、3月12日にウェブに掲載されました。

http://www.pharm.or.jp/nenkai/index.html

 記者13人が参加した農芸化学会の記者会見では、会長の清水誠さん(東京農業大学教授)が、このところ話題のノンアルコール飲料についても、個人的見解なども話しました。

[2015-2-18]
サッポロと花王のノンアルコール飲料がトクホ表示許可取得、
消費者庁が消費者委員会の答申を初めて覆す
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20150218/182645/

 消費者委員会と消費者庁の意見交換会が開かれた今週火曜日(3月10日)には、
サントリーホールディングスが特許侵害でアサヒビールを提訴しました。

 消費者委員会では、消費者委員会の委員と新開発食品調査部会・評価調査会委
員の合同会議が開かれ、消費者庁のトクホの表示許可にかかる消費者委員会への
諮問範囲および消費者委員会での審議範囲についての確認がなされました。

 記者23人が参加した日本化学会の記者会見では、由美かおるさんが会場に登場
して注目を集めた、とのこと。千葉県船橋市の日本大学理工学部で開催される第
95春季年会のハイライト演題に選ばれた東京理科大学総合研究機構教授の秋山仁
さんが、この会見でショートプレゼンテーションを行ったため、秋山さんととも
に由美さんもお見えになったのです。

 秋山さんのハイライト演題名は「ペンタドロンと相転移モデル」。宮城がんセ
ンターの佐藤郁郎さんと連名です。230種類存在する3次元結晶群のうちの“ボロ
ノイ細胞”に関する研究成果とのことです。

 この春の農芸化学会や薬学会で発表される成果について日経バイオテクONLINE
でいくつか報じております。

[2015-3-12]
ファンケル、京大、静岡大、小腸からのコレステロール吸収を阻害する
キノコ成分を特定
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20150312/183151/

[2015-3-12]
農芸化学技術賞に味の素、サッポロビール、長谷川香料、ポッカサッポロ、
3月26日に岡山市で受賞講演
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20150312/183148/

[2015-3-11]
トマトは朝がお勧め、リコピンの吸収効率をカゴメが分析
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20150311/183129/

[2015-3-13]
野田食菌、シイタケLEMの抗アレルギー作用、薬学会で発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20150313/183173/

 2015年度から始まる新たな機能性表示制度(機能性表示食品)の関連記事もい
くつか掲載しました。

[2015-3-10]
北海道食品機能性表示制度ヘルシーDo、名称・認定文言で中韓露を追加
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20150310/183090/

[2015-3-10]
JADMA、3月24日に「機能性表示食品制度」前夜祭、800人会場で終日開催
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20150310/183087/

[2015-3-9]
湧永製薬の熟成ニンニクは悪性プラークを改善、
UCLAが4回目の1年介入試験の成果を発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20150307/183028/

 北海道は2015年3月3日、「北海道食品機能性表示制度(愛称:ヘルシーDo)」
の名称や認定文言等の外国語仮訳に、中国語と韓国語、ロシア語を追加しまし
た。2014年8月に英語仮訳を載せたのに続き、外国語対応の強化を進めています。

 ヘルシーDoは、加工食品に含まれる機能性成分について、健康でいられる体づ
くりに関する科学的な研究が行われた事実を認定するという道独自のヘルスクレ
ーム制度です。特定保健用食品(トクホ)など国のヘルスクレーム制度に比べ、
外国語対応では先を進んでいるといえます。

 ヘルシーDoは、2011年12月に国の指定を受けた「北海道フード・コンプレック
ス国際戦略総合特区」において、国との協議を経て制度化されました。

 この特区は「EU・北米経済圏と同規模の成長が見込まれる東アジアにおいて、
北海道をオランダのフードバレーに匹敵する食の研究開発拠点とする」ことを目
的としており、道産品の海外への輸出拡大という意味合いも強いのです。

「外国語対応を進めているのは、特区で推進しているから。稚内市にはロシア語
の掲示も多い」と、ヘルシーDoを推進している北海道経済部食関連産業室研究集
積グループ主査の菅野則彦さんからうかがいました。

 最後の話題は、科学技術振興機構(JST)の2015年度の計画です。

 一昨日3月11日(水)の午前中に、JST理事長の中村道治理事長らの記者会見が行
われました。

 国立研究開発法人の日本医療研究開発機構(AMED)が2015年4月に設立されるた
め、JSTの総事業費は、2015年度が1208億円となり、2014年度の1356億円に比べ、
150億円ほど減少します。そのうち運営交付金は2015年度が1010億円で、2014年度
の1222億円に比べ212億円(21%)減です。

 JSTが行っている研究開発課題のうち、「医療分野の実用化のための研究」は、
AMEDに移管されます。2015年度予算額ベースで223億円です。

 JSTの職員数1300人(うち研究者1000人)のうち、90人ほどは、AMEDを手伝う予
定とのこと。ほとんどは出向で、移籍は一部だそうです。

 AMEDの設立を受けて、JSTのライフイノベーション分野のパッケージ2015は、将
来ビジョンを「生命機能の解明に基づく科学技術イノベーションの創出により、
『食料』『環境』『健康』分野等の多様な社会ニーズを充足する」という内容に
なりました。

 その戦略プログラムパッケージ「生命機能を基盤とする新技術の開発」では、
(1)食料生産・機能性食品等の新技術、(2)生命計測に関する技術開発、(3)生命
機能制御技術、という説明がありました。

 JSTのライフイノベーション分野では相対的に、機能性食品の重要性が増すと
とらえてよいかと思います。

 メール締め切り時間になりましたので、ここまでとさせていただきます。

           日経BP社
           日経バイオテク編集
           河田孝雄