隔週でメルマガを担当しています副編集長の久保田です。

 大塚製薬と共同で眼科領域の経口薬を開発している米Acucela社で、現経営陣と現会長が対立する事態が起きています。同社は、2015年1月1日付けで、ファウンダーの窪田良氏からCOOを務めているBrian O'Callaghan氏へCEOが交代。1月末に、株主であるSBIホールディングスが窪田氏を除く、現取締役の解任などを株主提案しました。

 この株主提案には窪田氏も了承しているといいます。2015年1月末時点で、SBIホールディングスと窪田氏の保有株式は、Acucela社の発行済み普通株式の50.3%に上る模様ですが、現経営陣は2015年3月4日に見解を発表し、株主提案に真っ向から反対する姿勢を鮮明にしました。

米Acucela社、現経営陣が窪田会長&SBIホールディングスと対立
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20150305/182995/

 昨年、メディネットでも似たような対立が起きたばかりで、業界関係者は「なんでこうも立て続けに対立が起きるのだろうか」と首を捻っていました。

メディネットの木村会長が緊急会見、経営権巡る争いが発生か
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20140822/178549/

メディネット、木村氏が代表取締役に復帰、伊木氏と原氏は取締役を解任
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141029/179871/

 気になるのは、Acucela社の開発を支えている大塚製薬の出方。大塚製薬は窪田氏の2015年1月の役職変更に基づくエミクススタトの契約を解除する権利を有していた模様ですが、一昨日のAcucela社が発表した見解によれば、大塚製薬はその権利を行使する意向がない旨を口頭でAcucela社に伝えた上で、現在両社でエミクススタトの契約を修正する協議をしているといいます。

 経営権を巡る争いに加えて、大塚製薬との契約が修正されるとなれば、事業戦略の変更も余儀なくされる可能性があります。窪田氏やAcucela社は今のところ取材に応じていませんが、実際のところは関係者の話を直接聞かなければ分かりません。関係者にはぜひ早期に、事態を説明していただきたいところです。