創業12年目の米国企業初の東証単独上場を終えて
 新年あけましておめでとうございます。おかげさまで2014年2月に米国企業として初めて東京証券取引所に単独上場させていただくことができました。創業から12年、私にとってはあっという間ですが、投資家の方々にとっては大変長い時間だったと理解しています。今でも、12年前にシアトル自宅の地下室で始めた会社が上場したということが信じられない思いです。多くの投資家の皆様のご支援を受けて大変光栄であるとともに、公開企業としてこれからもより一層身を引き締めてがんばっていきたいと思います。

 我々は眼科医薬品に特化したバイオベンチャー企業であり、主力開発品は地図上萎縮を伴うドライ型加齢黄斑変性の治療薬候補化合物です。加齢黄斑変性は全世界で約1億3千万人が罹患しており、緑内障に比べても世界的にははるかに有病率の高い疾患と言えます。加齢黄斑変性は、大きく分けてドライ型と出血を伴うウェット型の2種類に分類されますが、そのうち約90%が我々が注力しているドライ型と考えられています。

 全世界の医薬品市場の平均成長率は約3パーセントと言われていますが、眼科医薬品市場は年率6%で成長することが期待されています。これは高齢化に伴う患者数の増加、そしてまだまだ多くのアンメットメディカルニーズが存在する領域であることなどによるものであり、我々はこの分野で革新的な新薬を開発していきたいと考えております。

 2015年は現在行っている大規模臨床試験を着実に遂行し、さらなる成長に向けてパイプラインの拡充に努めて参る所存です。加齢黄斑変性だけではなく、糖尿病性網膜症、緑内障といった様々な眼疾患の新薬候補を増やしていこうと考えており、これには自社の創薬研究の充実はもちろんのこと、社外からの導入も積極的に検討していきます。

 個人的には、昨年から母校の客員教授に就任しました。私の経験をより多くの後輩たちに伝え、日本人の良さを最大限発揮できるグローバルキャリアの構築や、バイオ分野のイノベーションの創造に貢献できればと熱い気持ちをもって2015年を迎えたいと思います。