分子生物学会の池上彰氏
分子生物学会の池上彰氏
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   【日経バイオテク/機能性食品メール】
     【2014.12.26 Vol.169】
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 原則として毎週金曜日に「日経バイオテク/機能性食品メール」をお届けしております日経バイオテクの河田孝雄です。

 1週間前のメールを年内最後と思っていたのですが、

【機能性食品 Vol.168】
理研のSTAP現象説明会見に170人、食品安全委員会の「エコナ」会見に10人
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141220/181257/?ST=ffood

 今日、論文不正の調査結果に関する発表が2件ありましたので、またお目にかかります。

[2014-12-25]
東大と理研、論文不正の調査結果で明日午前中に相次ぎ都内で会見、
トップの出席予定は東大のみ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141225/181375/?ST=ffood

[2014-12-26]
多比良氏よりも時系列は古い加藤茂明研の論文問題、
「任期中に最終の調査報告できた」と東大の濱田学長
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141226/181404/?ST=ffood

 2015年3月で6年間の任期満了を迎える東京大学の濱田学長は、法学部のご出身です。論文不正に関与した研究者がどのような立場かにかかわらず、事実の調査は同じように行う。ただし処分の内容は異なってくる、という旨の返事をいただきました。

 大学のみで行われた研究であっても、大学が雇用している教職員か、JSTが雇
用している研究者か、JSPSが生活費を支給している学生か、単純に学費のみを大
学に支払っている大学にとっては顧客の学生か、あるいは企業などから派遣の研
究生か、などなど多様な属性の方々が論文の著者になります。

 今回の旧加藤茂明研の論文の場合には、調査対象の165報の論文のうち51報が
科学的に不適切な図が含まれると判断されました。そしてこの51報の論文の著者
193人を対象に調査・審議が行われました。

 その結果、合計11人の不正行為が認定され、不正行為があると認定された論文
は33報でした。

 11人のうちわけは、不正行為と認定した主たる教員が4人で、筆頭著者で図の捏
造・改ざんに関与した人が7人でした。そして現在は11人全員が、東大に所属して
いません。

 この最終報告に向けては、2014年10月1日に設置された「分子細胞生物学研究所
研究不正再発防止取り組み検証委員会」(委員長:黒木登志夫・日本学術振興会
学術システム研究センター相談役)が検証を行い、12月18日に結果を濱田総長に
報告しました。

 同委員会のメンバーは黒木相談役と、佐藤勝彦・自然科学研究機構長、小安重
夫・理化学研究所統合生命医科学研究センター長の3人でした。

 一連の加藤研における研究に供与された外部資金は、82件15億円にも上るとの
ことです。主な資金配分機関はJSPSやJST、NAROなどのようです。これら公的研究
費の取り扱いについては、資金配分機関の指導に基づき、適切に対応するものと
しています。

 一方、東大より30分後の10時から始まった理研のSTAP細胞論文に関する調査結
果の説明会には、110人の報道関係者が集まりました(他に技術系の関係者)。

 野依理事長が出席しないことについて、複数のメディアから厳しい質問が飛ん
でいました。企業だったらトップが責任をとるのが当たり前、という指摘は、先
月末の横浜の分子生物学会で、ジャーナリストの池上彰さんも檀上でなさってい
ました。

 トップジャーナルでは数割程度は、すぐに再現できない実験結果が含まれてい
るといわれてます。

 本物ではない論文は自然に消滅する、のが通常のルートだと思いますが、ひご
ろ論文の世界になじみがない報道関係者にとっては解せないことが多いようです
ね。もっとも専門誌の記者であっても思うところはかなり違いますが。

 もっとも一般に科学は、論文の中身が正しいことを前提にして仮説検証を行う
ので、前提としていた論文が正しくなかった場合には、その後の論文は再度検証
しなおしが必要になります。

 加藤茂明研の論文の影響で、世界中で数百億円規模以上の研究費が無駄になっ
たのでは、という指摘を研究者から聞いたことがあります。

 また後から論文が撤回された場合には、別のグループが同じような内容を再度
高精度に検証して論文発表する場合に、発表できる論文の格が下がることが多い
ようです。撤回された論文の内容を再度正しく検証して同じ結果だった場合、
「そんなことはすでに分かり切っていることでは」という評価を受けやすいのだ
そうです。

 大学や研究機関では、論文のプレスリリースをするかどうかを検討するとき、
論文の格が大きな意味を持ちます。この意味でも、論文不正の問題は、研究者に
とって悩ましいといえそうです。

 メール原稿の締め切り時間になりました。「日経バイオテク/機能性食品メール」
は年内はこれが最後です。

 来年もよろしくお願いします。よい年をお迎えください。

 今週の記事では、腸内フローラや大豆関連の記事もおすすめです。
 ぜひご覧ください。

[2014-12-26]
阪大医と杏林、ケフィア酵母は多発性硬化症や炎症性腸疾患に有用、
モデル動物の成果を論文発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141226/181405/?ST=ffood

[2014-12-24]
大塚製薬、佐賀栄養製品研究所に日本最大規模の人工環境制御室を整備
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141224/181342/?ST=ffood

[2014-12-24]
豆腐トップの相模屋食料と不二製油、大豆加工食品事業で戦略的業務提携
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141224/181339/?ST=ffood

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阪大医と杏林、ケフィア酵母は多発性硬化症や炎症性腸疾患に有用、
モデル動物の成果を論文発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141226/181405/?ST=ffood

多比良氏よりも時系列は古い加藤茂明研の論文問題、
「任期中に最終の調査報告できた」と東大の濱田学長
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141226/181404/?ST=ffood

東大と理研、論文不正の調査結果で明日午前中に相次ぎ都内で会見、
トップの出席予定は東大のみ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141225/181375/?ST=ffood

生物研、不要な配列を残さずにイネの遺伝子を改変、昆虫のpiggyBacを活用
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141225/181370/?ST=ffood

大塚製薬、佐賀栄養製品研究所に日本最大規模の人工環境制御室を整備
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141224/181342/?ST=ffood

豆腐トップの相模屋食料と不二製油、大豆加工食品事業で戦略的業務提携
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141224/181339/?ST=ffood

日経バイオテク12月22日号「Food Science」、
氾濫する健康ニュース、誇張の原因はアカデミアにあり?
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141224/181301/?ST=ffood

日経バイオテク12月22日号「編集長の目」、抗体、細胞医薬、
そしてキナーゼ阻害薬
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141223/181294/?ST=ffood

【機能性食品 Vol.168】理研のSTAP現象説明会見に170人、
食品安全委員会の「エコナ」会見に10人
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141220/181257/?ST=ffood

※以下は、記者発表です。記事中のリンク先は各企業のウェブサイトです。

ライオン、株式報酬型ストックオプション(新株予約権)の発行
に関するお知らせ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/pressrelease/20141226/181391/?ST=ffood

ダイドードリンコ、平成27年1月期 12月度販売状況のお知らせ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/pressrelease/20141226/181390/?ST=ffood

伊藤園、米国DISTANT LANDS TRADING CO.の株式取得(子会社化)に関するお知らせ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/pressrelease/20141226/181380/?ST=ffood

日本製粉、札幌証券取引所における当社株式の上場廃止申請に関するお知らせ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/pressrelease/20141225/181351/?ST=ffood

カルビー、人事異動に関するお知らせ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/pressrelease/20141224/181327/?ST=ffood

キリンホールディングス、グループ経営組織体制の変更について
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/pressrelease/20141224/181324/?ST=ffood

キリンホールディングス、代表取締役及び役員の異動について
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/pressrelease/20141224/181323/?ST=ffood

マルサンアイ、豆乳製品価格改定のお知らせ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/pressrelease/20141224/181315/?ST=ffood

ファンケル、「2014年11月度月次売上高情報」の開示について
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/pressrelease/20141224/181314/?ST=ffood

協和発酵バイオ、“運動前”の「シトルリン」摂取が走破時間の短縮に効果
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/pressrelease/20141224/181310/?ST=ffood

焼津水産化学工業、人事異動に関するお知らせ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/pressrelease/20141222/181285/?ST=ffood

ユーグレナ、本社移転に関するお知らせ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/pressrelease/20141222/181276/?ST=ffood

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日経バイオテク/機能性食品メールの次回発行予定日は、2015年1月9日(金)です。