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  日経バイオテク/機能性食品メール
     2014.11.21 Vol.164
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 原則として毎週金曜日に「日経バイオテク/機能性食品メール」をお届けしております日経バイオテクの河田孝雄です。

 今日は、上野公園→田町→上野公園、と異動しました。

 上野公園は、銀杏などの広葉が綺麗でした。その一角にある日本学士院では、材料科学技術振興財団(MST)の山崎貞一賞の贈呈式が午後に開かれました。

 今回の計測評価分野の受賞者である理化学研究所生命システム研究センター(理研QBiC)の升島努さんに午前中にお話しをうかがいました。記事とりまとめに反映してまいります。

http://www.mst.or.jp/prize/japanese/ceremony/ceremony.html

[2014-9-25]
第14回山崎貞一賞に升島努氏と長瀬博氏ら、11月21日に受賞者講演
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20140925/179156/?ST=ffood

 田町では、広島大学と農業生物資源研究所の研究グループが、ゲノム編集の成
果をNature Communications誌で発表した件について説明会がありました。

[2014-11-20]
広島大と生物研、MMEJ修復機構で簡便・正確・高効率な遺伝子挿入、
ゲノム編集の成果をNature姉妹誌で発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141119/180576/?ST=ffood 

 さて、今回は、健康機能に関するエビデンスを追究する仕方が、食品と医薬品で
どのように異なるのかを、ちょっと考えてみます。

 まずは研究の方向性。試験管内実験→動物実験→ヒト臨床試験は、医薬品の開発
の順番ですが、食品はどうかというと、これはちょうど逆では、と思います。

 最初にヒトのデータ(疫学)があり、次いで、動物実験や試験内実験で、なぜ健
康効果を得ることができるのか、成分やメカニズムの研究を行います。

 特定保健用食品(トクホ)の表示許可取得に必要なヒト介入試験は、上記の一連
の開発の後で、仕上げの段階で実施されます。これは後付けであり、研究開発に投
資できる資金が限られますので、基本的にはチャンピオンデータと位置付けること
ができます。

 食品の健康効用は基本的にマイルドであり、介入試験に参加してもらった方々の
体質および体調によって、効果は異なってきます。

 次は、介入試験で効果を検証する場合のエンドポイント。医薬品では、トータル
デスがファイナルのエンドポイントであり、サロゲートマーカーをプライマリーエ
ンドポイントにすることも多いかと思います。

 食品はどうか。トータルデスはそぐわないのでは。快適に生活を送れる度合いが
増した、自立して生活できる期間が長引いたなど、ファイナルのエンドポイントに
してよいのでは、と思います。

 生活の質(QOL)向上というのもよいですね。

[2014-11-13]
カルピスと愛媛大、希釈して飲む「カルピス」の生活習慣が高齢者のQOLを改善、
公衆衛生学会で発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141113/180427/?ST=ffood

 さらに、食品の健康機能の場合は、健康効用のメカニズムの解明では、あくまで
も一端を解明する、という位置付けです。数百成分が含まれていることも多く、基
本的に1成分の医薬品に比べ、研究投資額は数十分の1であることが多いのが、実情
ではと思うと、解明できることは限られます。

 またメカニズムの解明は、どのような体質や体調の人にその健康機能性が発揮さ
れやすいか、という知見にも直接寄与します。

 食品は基本的に生き物なので、人間の食生活に好都合な性質をもつように育種す
る対象となります。

 この育種には現在、ここ50年、60年前から開発されてきた交雑や化学変異原や放
射線などによる変異による育種が広く利用されています。

 おいしい旬のある日本の農作物の多くの品種も、このような手法で育種されてき
ました。

 ここ2年で急速に台頭してきた"異次元の技術”ゲノム編集が、これにとってかわ
ります。交雑や変異ですと、望んでいる変異の他に多くの影響が出てしまうので、
いろいろとたいへんな作業が必要になりますが、ピンポイントのゲノム育種なら
ば、目的とする変異のみを導入することができます。他が変化していないことの検
証も飛躍的に低コストになってきました。

 今週火曜日(11月18日)に、第30回米国大豆バイヤーズ・アウトルック・コンフ
ァレンスの記者会見が都内であったので、CRISPRなどのゲノム編集技術について質
問してみました。

 「何が天然で何が天然でないか、線引きが難しくなってきた。もともと連続して
いるものである」など、大学の准教授の方から丁寧なコメントをいただきました。
こちらも記事とりまとめ中です。

[2014-11-18]
米国、nonGMO大豆の作付面積は2014年の25万エーカーから大幅増加へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141118/180548/?ST=ffood

 締切時間になりましたので、ここで失礼します。なお、ここ1週間の機能性食品
関連の記事や記者発表のリストは、このメールの最後に載せました。

 カリンや植物性乳酸菌、ブロッコリーの記事もおもしろいので、ご覧いただき
たいです。

[2014-11-18]
漢方生薬カリンの収穫期は11月、「カリンで風邪予防普及会」が発足
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141118/180549/?ST=ffood

[2014-11-20]
カゴメ、ラブレ菌飲料でインフルエンザ罹患率低減、
小学生1700人論文を編集者が選抜
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141119/180577/?ST=ffood

[2014-11-19]
東海大とカゴメ、ブロッコリーのスルフォラファンが肝機能を改善、
52人RCTの成果を肝臓学会で発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141119/180574/?ST=ffood

 月1回、日経バイオテクで連載している「機能性食材研究」は今月は、ナスを
取り上げました。ご覧いただきたいです。

[2014-11-14]
日経バイオテク11月10日号「機能性食材研究」(第11回)、ナス
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141114/180430/?ST=ffood

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