今回は宣伝をさせていただきます。日経バイオテクでは、日本PGxデータサイエンスコンソーシアム(JPDSC)の共催を得て、12月10日(水)にセミナーを開催します。

 東京医科歯科大学疾患多様性遺伝学分野テニュアトラック講師の岡田随象氏には、2013年末にNature誌オンライン版で発表された、GWASを用いて関節リウマチの発症に関わる遺伝子を同定した研究の詳細をはじめとして、ゲノム情報を活用した創薬についてお話しいただきます。全世界10万人以上を対象としたGWASはどのように実施されたのか。今は国や会社の垣根を超えてデータシェアリングする時代です。10万人以上を対象としたからこそ見えてくる標的があるようです。ただオッズ比の高いものを選べばよい、というものではない標的探索のコツもお話しいただきます。

 東京大学脳神経外科講師の武笠晃丈氏には、同氏が加わったグリオーマの進展・治療に伴うゲノム変化の研究を中心に、癌におけるclonal evolutionはどんなことが起こっているのか、そして進化することを前提としたとき、標的探索や治療法(レジメン)をどう構築していくべきか、話題提供していただきます。

 京都大学iPS細胞研究所初期化機構研究部門山中研究室特定拠点助教の渡辺亮氏には、一細胞解析で明らかになっていく細胞社会の複雑さについてお話しいただきます。例えば癌組織におけるheterogeneityが指摘されてから何年かになりますが、体内で多くの細胞が協調して特定の表現型を示すとしたら、我々はどこまで組織のことが分かっているのでしょうか。

 東京医科歯科大学難治疾患研究所ゲノム応用医学研究部門・分子細胞遺伝教授の稲澤譲治氏には、同氏が進めているmiRNA研究の最新動向と、同氏が「細胞文脈」と名付けた、細胞の種類や時期的な違いなどで遺伝子、miRNA、蛋白質の機能が変化することの意味と創薬への展開についてお話しいただきます。

 最後に大正製薬医薬開発部参事の末松浩嗣氏には、米国National AcademyのInstitute of Medicineが発表したレポート「Committee On The Review Of Omics-Based Tests For Predicting Patient Outcomes In Clinical Trials」についてご解説いただくとともに、バイオマーカーの探索から同定に至るR&Dの方法論について議論いただきます。

 新進気鋭の論者から創薬や治療法を開発していく上での新しい考え方をご提案いただける一方で、DNAマイクロアレイの黎明期、自らCGH(Comparative genomic hybridization)アレイを作製し、また新学術領域「システムがん」構築の立役者の一人である稲澤氏のご経験を聞ける絶好の機会です。また、末松氏には、バイオマーカーを診断薬につなげる企業的視点についてお話しいただけます。

 講演の最後には演者と議論する時間も設けております。普段聞けない疑問だけでなく、議論を仕掛けていただける機会だと思っています。

 詳しくは、以下のサイトをご参照下さい。
http://nbt.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/141210/

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                         日経バイオテク 加藤勇治