米Biotechnology Industry Organization(BIO)は2014年9月24日、産業バイオテクノロジー・セクターにおいて、バイオエコノミーとバイオ技術のイノベーションの進展に著しい貢献をした優れた女性に贈られる「BIO Rosalind Franklin Award for Leadership in Industrial Biotechnology」と名付けられた賞を創設すると発表した。この新設された賞は来る2014年12月7-9日に米カリフォルニア州San Diegoで開催されるPacific Summit on Industrial Biotech & Bioenergyの会合において初めて授与される。

 この賞はRosalind Franklinのユニークな業績と彼女のバイオテクノロジー分野への貢献をたたえ、かつ産業バイオテク分野において現在秀でた業績をあげている女性を表彰することを目的としている。BIOのIndustrial & Environmental Sectionの責任者であるBrent Erickson副会長は「著名な化学者であったRosalind Franklinは、DNAの二重らせん構造の発見への重要な貢献など彼女の分野において顕著なマイルストーンを達成した。この賞は、バイオテクセクターにおける個人の女性の栄誉を称えることにより、産業バイオテクイノベーションの大きな発展とバイオエコノミーの成長を浮き彫りにする」とこの賞を創設した意義を説明している。

 Rosalind Franklinは若い頃、先進的な物理と化学の研究に従事、その当時の女性としてはめずらしかった。1945年に英Cambridge大学から物理化学の博士号を取得した。1952年、ロンドンのKing’s Collegeで研究している時にDNAのB型タイプのX線回折写真「Photograph 51」を着想し撮影したのはまさにRosalind Franklinであった。この写真はFranklin博士自身によって調整された機器によって、100時間に及ぶX線照射の結果得られたもので、DNAの構造を明らかにしたのはまさにこの写真であった。DNA構造の発見は、近代生物学を大きく進展させる単一の最も重要な出来事であった。Cambridge大学で研究していたJames WatsonとFrancis Crickは、1962年にノーベル賞を受賞したあの有名なDNAモデルのベースとして「Photograph 51」を使用した。「往々にして見落とされがちであるが、Rosalind Franklinによる重要な研究と発見はバイオテクノロジー産業の今日の発展と成長を可能にしたと言える」とBIOは彼女の産業バイオテクへの貢献を称えている。

 アカデミアやビジネス界で活躍する女性がこの賞の対象者となり、専門分野として、ビジネス、バイオエンジニアリング、バイオインフォマティクス、バイオケミストリー、酵素開発、バイオ製品開発、経済学、教育などが考慮される。この賞の受賞候補者の推薦は2014年10月16日に締め切られる。