隔週でメルマガを担当しています日経バイオテク副編集長の久保田です。本日はまず、お詫びをしなければなりません。

 先日のメルマガで、ツパイについて取り上げましたが、文中、「ツパイは実験動物としては樹立されていない」との記述がありました。しかしその後、読者の方からご指摘をいただき、過去に国内で実験動物として利用されていた過去があることが分かりました。上記の一文を取り消させていただくとともに、お詫びして、訂正いたします。申し訳ありませんでした。

 さて、本日ですが、富山化学工業の抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」(ファビピラビル)周りが騒がしくなってきました。先週、日経バイオテクオンラインでも、リベリア共和国で医療活動に従事してエボラ出血熱に感染したフランス人患者に、フランスの病院でアビガンの初投与が開始されたと報じましたが、話はさらに広がりそうです。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20140926/179219/

 2014年10月3日15時時点で、国内で正式な発表などは行われていませんが、フランスの一部報道によれば、エボラ出血熱の流行が広がっているギニアにおいて、数十人規模の患者を対象としたアビガンの臨床試験が開始されるもようです。開始時期は2014年11月。CrinicalTrials.govにも掲載されていないので、併用療法の有無や詳細な臨床研究のデザインもまだ分かりません。

 報道を見ていると、アビガンに関して、いくつかの点が強調されています。1つは、錠剤であり、現場での投与が簡単である点。もう1つは、2万人以上の在庫があるなど大量に確保できる点。こうした点からか、フランス政府がアビガンにかなりの関心を寄せているとの情報も入手しています。

 国内では承認に際してさまざまな条件が課せられ、未だに流通していないアビガンですが、まさに思わぬ形で世界中に知られることになりました。今後とも、フランスを含めて海外の動向を注視していきたいと思います。