今年の癌学会は久しぶりに稔りの多い学会でした。明らかに今までネズミの癌の研究を行っていた学会が、ヒトの生物学に急速に移行、さらには癌患者を治すトランスレーショナルな研究にも大胆に踏み込む姿勢を現しました。これも安倍政権の医療イノベーション政策の威力だと思いますが、大会2日目の日本医療研究開発機構をテーマにしたシンポジウムで、会場から質問した我が国の癌研究の重鎮達が、口を揃えて「もっと基礎研究をテコ入れしないと、次のラウンドでシーズが枯渇する」と強調したことは印象的でした。確かに、現在の医療イノベーションの推進施策は、悪口を言えばアカデミアに滞留していたイノベーションの在庫を絞り出し、実用化を加速させるものばかり。持続可能なイノベーションを推進するためには、政府資金だけでなく、無税の寄付枠などの拡大を行い、民間資金の投入を加速すべきではないでしょうか? 我が国の銀行や信用銀行には投資先がなく資金が溢れています。こうした余剰資金の善用が不可欠です。さて、前回のメールではクリニカルシーケンスを取り上げましたが、癌学会の取材が終わって、次世代シーケンサーは静的なゲノム配列の時代を脱して、動的な生命現象を示すバイオマーカーの解析にも活用できると確信を持ちました。病態を次世代シーケンサーでどうやって解析するのか? 2つの大きな技術突破が起こりそうな気配がします。 ここからは申し訳ありませんが、Wmの憂鬱Premiumサイト(https://bio.nikkeibp.co.jp/wm/)から有料でお読み願います(個人カード払い限定、月間500円で100本まで読み放題)。以前のバックナンバーもまとめてお読みいただけます。※日経バイオテクONLINEの読者は、日経バイオテクONLINEのサイトから記事にアクセス願います。

この記事は有料会員限定です

会員の方はこちら