アグリバイオ最新情報【2014年2月28日】のハイライト
ISAAA日本バイオテクノロジー情報センター(NBIC)の冨田房男代表

2月のハイライト

 2月18日の国際アグリバイオ事業団(ISAAA)のセミナーには、多くの方々に参加いただき感謝申し上げます。私もNBIC(日本バイオテクノロジー情報センター)代表として少しコメントをさせていただきました。日本は、組換え作物及びその製品の巨大な輸入国でありながら未だに栽培を原則できない妙な国であり続けています。何とか世界の実体を知ってほしいものです。科学技術立国を標榜しながら感情論で決まる日本人心の問題は、どうしたらよいのだろうか? 毎日悩んでいるところです。

 世界的にみれば、組換え作物の栽培が増加しており、これなしでは食糧の保証も環境保護も生物多様性も守れなくなるのは間近だろう。今月も、2013年世界食糧賞受賞者、Marc Van Montagu教授が遺伝子組換え作物の重要性を述べている。遺伝子組換え作物の栽培が唯一自然を保存し、肥料の使用を避け、収穫量の3倍に貢献、耕地の質を向上させるための方策となる。また「我々は自然、すなわち肥沃な土壌を維持し、農地を回復する必要がある。遺伝子組換え作物と遺伝子工学を行うことは、自然の成り行きである」とも述べている。遺伝子プールが永続的に進化の基盤であることも付け加えている。今日ある生物はこれまでの進化の積み重ねであり、特別なことを遺伝子組換えでやっているわけではないことをよく理解してもらいたいものである。

 Btナスは、バングラディシュで実用化されることが決められ、フィリピンもそれに続くと決まっている。また、インドネシアではサトウキビの組換え品種が商業栽培されることになる。我が国も北海道では、ビート農家が組換え品種を入れたいとの声も出てきている。雑草対策と糖度の向上が狙いである。当然なことと私は考えている。

 米国では、遺伝子組換えの表示のことが議論されているようであるが、連邦政府(即ちFDA)が遺伝子組換え表示法が混乱の根絶、食品安全性の推進、消費者に一貫性ある情報を提供することになるべきだとする意見は、正しいものであり、我が国の制度ももっと考えるべき時期にきていると考える。我が国の現制度は問題が多い。特に非遺伝子組換えあるいは遺伝子組換えを不使用の表記は、消費者を混乱させ、あたかも組換えに問題があるとの印象しか与えていない。表示法を考え直す時期にきていると思う。

世界

作物生物学的育種の産業化サミット2014が北京で開催
国際イネ研究所(IRRI)は、アフリカとアジアに44の新しいイネ品種を提供

アフリカ

エジプトの大臣が農業の新技術革新を奨励
タンザニアの研究者は、遺伝子組換え作物の圃場試験結果に確信を得た

南北アメリカ

農場廃棄物からの「バイオガソリン」の新製造プロセス
新連合体が、FDAに遺伝子組換え表示を監視するように要望

アジア・太平洋

中国の小規模農家による遺伝子組換え技術の導入と取り込みの経過:Btワタの生産から検証
パキスタンは、バイテク方針案を策定
アジア・太平洋諸国は、地域イネ戦略を最終決定
フィリピンにおけるBTナス潜在的社会経済的インパクトに関する新著
遺伝子組換え作物農業生産者が、この技術導入にあたり他の農業生産者に影響を与えることが研究の結果明らかになった
MONTAGU 教授曰く:遺伝子組換え作物栽培が持続可能な農業を開く
ミャンマーの農業大臣は、Btワタが小規模農業生産者に利益をもたらしたと述べた

ヨーロッパ

遺伝子組換えジャガイモが疫病を克服

研究

インドのGMO規制
BT作物は益虫に害を及ぼさないことが分かった
南アフリカのBTトウモロコシと非BTトウモロコシでの節足動物比較多様性

国際アグリバイオ事業団(ISAAA)アグリバイオ最新情報【2014年2月28日】

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